「ビルの街に、ガオーッ!!」
(「20世紀少年 第1章」2008年)
片瀬那奈ちゃんは、原作のマンガ「20世紀少年」の愛読者でありまして、「ollie girls」2004年9月号で「気になっている7つの事柄...」に「20世紀少年」を挙げています。「週刊ビッグコミックスピリッツ」2005年11月14日号でも応援メッセージを寄せておりましてですね、満を持しての本篇出演となったのです。片瀬クンは「太陽の塔でもいいから出たい!」と熱望して、結果的にはカメオ出演となったのでした。
全3部作で、片瀬那奈ちゃんが演じた「敷島ミカ」のセリフがあったのは「第1章」だけです。公開当時は、まさかその後の展開で原作と違って「敷島ミカ」が埋没されてしまう等とは思っていなかったので、一目でも那奈ちゃんを拝みたいと、エキストラ出演を繰り返したもので御座居ます。御蔭で映画「20世紀少年」では、肝心の那奈ちゃんよりもあたくしの出番の方が多いって事になってしまいました。ま、ナンダカンダ云っても那奈ちゃんと同じ映画に出れたってのは「那奈ヲタ冥利に尽きる」事なんですけどね。
其れで、那奈ちゃんがマトモに演じた場面がある「第1章」なんですけど、主役の「ケンヂ」が唐沢さんなので「小早川伸木の恋」を思い出しちゃうんですよ。イメクラの風俗嬢になった「敷島ミカ」って設定で、とってもセクシーなんですけど、那奈ヲタ的には「おいおい、伸木がうっかり風俗に行ったら妙子がナースのコスプレで居ましたって事かよ?」と思ってしまいました。
「ケ〜ンヂくん、遊びましょ!」ってセリフが、予告篇などでも観れて大いに期待感を高まらせて下さったし、「早く仲間を集めなきゃ」とか、とっても重要なコトノハを残しているのに、何ゆえ消えてしまったのでありましょうか。今回選んだセリフも、物語に大きく関わる発言でした。「第1章」のクライマックスで現れる「巨大ロボット」をミカは予言しているのです。其れは、作ったのが父親だからなんですけどね。
此処でポイントなのは、片瀬那奈ちゃんのセリフ回しなんですよ。「ビルの街にガオー!」はアニメの「鉄人28号」の主題歌の冒頭部分です。那奈ちゃんは「ビルの街に」のトコまではオリジナル通りに歌い、「ガオーッ!」の部分は絶叫とアレンジしています。此れはですね、オリジナルに馴れ親しんだ者にとっては、衝撃的だったのですよ。僕らの「ガオーッ」とは全く違う「ガオーッ!」によって、僕らのイノセントを破壊されてしまったんです。アノですね、此れって、トンデモない事ですよ。
(小島藺子/姫川未亜)