「Pieces of Rainbow」は、「Ray」(主婦の友社)2003年5月号から2004年4月号まで連載された片瀬那奈ちゃんにとって「女性ファッション誌で初めての連載」です。歌手時代全盛期に於ける唯一の連載でもありますが、内容は完全に女のコ向けのファッショナブルなものです。
「Pieces of Rainbow」(「Ray」2003年5月号〜2004年4月号掲載。Vol.01〜09 構成:平山由紀子)
Vol.01「PINK☆PINK☆PINK」2003年5月号カラー4頁(P84〜P87)
連載初回は、那奈ちゃんの大好きなピンクがテーマ。那奈ちゃん&こずえサンの愛犬も総出演です。「うさ山さん」はウサギですが、おそらく「片瀬クン命名」でしょう。
(撮影:宮坂浩見、スタイリング:大沼こずえ、ヘア&メイク:佐々木篤、共演:マロン、モンブラン、うめ、うさ山さん)
Vol.02「4人目のチャーリーズ・エンジェル」2003年6月号カラー4頁(P84〜P87)
片瀬クンがチャーリーズ・エンジェルに加入?蜷川サンらしい派手な写真です。
(撮影:蜷川実花、スタイリング:吉村結子、ヘア&メイク:佐々木篤)
Vol.03「真夏のクールビューティー」2003年7月号カラー4頁(P90〜P93)
鴨川シーワールドでのアダルトでフェミニンな那奈ちゃん。
(撮影:甲斐裕司、スタイリング:松谷みすず、ヘア&メイク:加藤雄介)
Vol.04「おしゃれにボン・ボヤージュ!!」2003年8月号「Artist Nana Katase Special Interview」も掲載。
カラー5頁(P107〜P111)
連載は写真集「N」に連動した企画で、屋久島へ向かう船中でのイントロダクションといった趣き。インタビューではファースト・アルバム「TELEPATHY」を熱く語ります。
(撮影:更井真理、スタイリング:伊賀大介、ヘア&メイク/村端ジン
【Interview】撮影:TOMOYO、スタイリング:大沼こずえ、ヘア&メイク:村端ジン)
Vol.05「New-Classic style」2003年9月号カラー4頁(P106〜P109)
「これぞモデル!」といった感じの大人っぽいファッショナブルな片瀬クンがキメテいます。
(撮影:秦 淳司、スタイリング:長瀬哲郎、メイク:福沢京子、ヘア:KANADA)
Vol.06「ポーカーフェイスなちょいスポ GIRL」2003年10月号カラー4頁(P116〜P119)
スポーティな出立ちで、全体にソフトフォーカスがかかった野外での撮影です。
(撮影:鈴木奈美、スタイリング:酒井美方子、ヘア&メイク:島 徹郎)
Vol.07「wish be some one different」2003年11月号「Nana meets Brand-new Casual」〜 片瀬那奈 Autumn Style 〜も掲載。
カラー10頁(P100〜P109)
連載ではド派手なメイクの片瀬クンが登場!「Brand-new Casual」では一転してナチュラルな那奈ちゃん、と振幅の大きいモデルぶりを見せつけます。
(撮影:宮坂浩見、スタイリング:大沼こずえ、ヘア&メイク:MAKOTO
【Nana meets Brand-new Casual】
撮影:宮原夢画、スタイリング:白山春久、ヘア&メイク:面下伸一)
Vol.08「東京ガールのTOKYOクルージング」2003年12月号カラー4頁(P92〜P95)
那奈ちゃんと東京バーチャル・デートが楽しめる、男子にもオススメの回です。マッスーの自然な写真はとっても好いですね。那奈ちゃんの表情が豊かでゲロマブです。
(撮影:増田勝行、スタイリング:松谷みすず、ヘア&メイク:面下伸一)
Vol.09「パーティー☆ガールは大忙し」2004年1月号表紙も片瀬那奈ちゃんです!
カラー5頁(表1、P92〜P95)
遂に片瀬那奈ちゃんが表紙も占拠しました。連載はパーティーへ出掛ける那奈ちゃんを追う構成で、ストーンズの「アフターマス」アナログ・モノ盤を抱くカットに萌えました。表紙と連載でスタッフを変える力の入れようが嬉しいです。
(撮影:Lake Tajo、スタイリング:平井律子、ヘア&メイク:村端ジン
【表紙】撮影:宮坂浩見、スタイリング:大沼こずえ、ヘア&メイク:MAKOTO)
Vol.10「春色気分を探して,,,♪」2004年2月号カラー4頁(P94〜P97)
イラストとのコラボで、那奈ちゃんがお留守番させていた愛犬を探すストーリー仕立て。
(撮影:増田勝行、スタイリング:平井律子、ヘア&メイク:OSSAMU、イラスト:広中 薫)
Vol.11「The code for Flowers」2004年3月号カラー4頁(P116〜P119)
花柄の衣装で、一寸眠そうでセクシーな片瀬クンがいます。
(撮影:榊えのく、スタイリング:白石春久、ヘア&メイク:柘植伊佐男)
Vol.12「レインボー・ドリーム」2004年4月号カラー4頁(P136〜P139)
最終回は虹色で、蜷川サンらしいカラフルな写真です。実に華々しい最終回でありました。此の号の写真は、蜷川サンの写真集「over the rainbow(2004年)」と「NINAGAWA WOMAN(2008年)」にも収録されています。
(撮影:蜷川実花、スタイリング:大沼こずえ、ヘア&メイク:yoboon、ネイルアート:木村安气子)
毎回スタッフを変え、レイアウトなども様々な試みを行った「Pieces of Rainbow」は、被写体としての片瀬那奈の可能性を大きく広げました。片瀬クンはデビュー当時に「JJ」の専属モデルも経験していますが、17才だった当時とは比較にならないモデルとしての艶が21才から22才の片瀬クンにはあります。其の間にグラビア・アイドルとして席巻した事が、確かに糧となっています。今回、見返してみたら結構アバンギャルドな連載だったと思えました。
前述の通り、此の連載当時の片瀬那奈は歌手でした。彼女は20才から23才までの期間を歌手活動に賭け、同時期のメディア展開も其れ以前とは大きく異なる冒険をやらかしたのです。度々語って来ましたが、此の時期の革新的な試行がなければ、後の片瀬那奈は居ません。
尚、片瀬クンは連載以前も以後も「Ray」に登場しております。何より「Ray」がスゴいのは、片瀬那奈の連載を敢行したのに生き残っている事でしょう。片瀬クンが連載したり彼女を全面に推した雑誌で休刊していないのは、今や「JJ」と「Ray」だけなのです。
(小島藺子/姫川未亜)