「残り夏」は、2005年9月24日にテレビ東京系で放送(1:30〜2:00)された「30 minutes 鬼」第12話のサブタイトルです。「30 minutes 鬼」は、おぎやはぎ、バナナマン、荒川良々さんの5名がレギュラーで、毎回ゲスト俳優を加えた壱話完結のドラマを演じるバラエティで、此の「残り夏」が最終回でした。
片瀬那奈ちゃんは、役名は「片瀬那奈」の侭で「不思議ちゃん」を演じています。夏も終わり、お祭りも終った神社で屋台をヤメずにダラダラと居座っている矢作と荒川、そして兄貴分の設楽と小木、さらに管理人の日村とレギュラー陣に囲まれて、浴衣姿で自由奔放な女のコを熱演していますが、結構強烈なオチもあるシュールな作品となっています。
2005年の夏と云えば、前年に女優回帰し大人しめな役柄に甘んじた後で「離婚弁護士II」で光りが見え「香港バタフライ」の主演をした時期です。現在でこそバラエティ番組にも引っ張りだこの片瀬クンですが、2004年までは其れ程多く出演していませんでした。2005年から、うっかりバラエティへも顔を出す様になります。但し、ファンの間では片瀬クンの「お笑い通」振りは既に有名で、此の作品に出演する事も大いに喜んでいたと記憶しております。
女優回帰後の所謂ひとつの「AUBE 路線」を根底から覆した「残り夏」は、後の「怪優路線」への発芽が確かに感じられる重要な作品と云えます。幸いにもDVD化されておりますので、是非未見の片には御覧になって頂きたい逸品です。
おぎやはぎのお二人とは以後も多くのバラエティ番組でも共演し、最近でもサッカー番組で御一緒されていました。其れに関してラジオ番組でネタにされてもおりましたが、一応ハッキリさせて置きますけど、おぎやはぎサンは片瀬クンを褒めていましたよ。荒川サンとは「天国のKiss(1999年)」以来の再共演だったと思います。見比べると、片瀬クンは大人っぽくなりましたけど、良々クンはほとんど変わっていないのが笑えます。
そして、バナナマンのお二人とは片瀬クンの本業である女優でも関わってゆく事になりました。日村さんとはドラマ「暴れん坊ママ(2007年)」で共演し、設楽さんとは公開が待たれる映画「裁判長!ここは懲役4年でどうすか(2010年)」でガッチリと共演しています。そんな「カタセカイ」的な見地から観ても、個別に項を設けなかった中では最重要作品と云えるでしょう。
2005年9月24日:「30minutes鬼」#12 残り夏(小島藺子)