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2010年05月17日

「怪優・片瀬那奈・進化論」
act 027「甲田美和子」

潜入刑事 らんぼう2 [DVD]


 出演作:『潜入刑事 らんぼう2』(日本テレビ系)
 放映日:2007年2月6日(火曜日 21:00〜22:54)

 映像作品:DVD「潜入刑事 らんぼう2」(バップ VPBX-12694)
      2007年5月23日発売


西豪寺エレナ様の爆進劇に続き、2007年最初の「女優・片瀬那奈」は初の二時間ドラマ出演で幕を開けます。前年に放映された坂口憲二さんと哀川翔さん主演作「らんぼう」の続編で、エレナ様とは打って変わったシリアスな演技を魅せました。前述の通り、撮影は2006年12月に行われましたので、エレナ様から美和子へと瞬時に変わったのです。

「甲田美和子」はホスト省吾の恋人で、省吾は美和子と結婚し釣り具店をオープンさせる為の資金作りに止む無くホストに身を転じていましたが、何者かによって殺害されます。犯人がナンバー2ホストの水沢(黄川田将也さん)だと睨んだ美和子は、素人なのに自らホストクラブへ潜入捜査し復讐を試みるのでした。当然乍ら逆に人質に取られてしまってハラハラドキドキな美和子は、らんぼうコンビの活躍で救われ復讐も思いとどまります。如何にも二時間ドラマらしい展開ですが、片瀬クンは普通に熱演しております。ところが、西豪寺エレナ様が余りにも強烈な印象を遺した為、こうしたシリアス路線の作品でも「いつぶっ壊れるのか?」と視聴者に期待される様になりました。怪演しない片瀬クンは「変身しないウルトラマン」か「クリープを入れないコーヒー」の如く、些か物足りないと思われてしまうのです。

犯人役がかつて「不機嫌なジーン」で片瀬クンが演じた「めぐみちゃんを置き去りにした健一」役だった黄川田将也さんで、美和子もめぐみと同じ花屋さんと云う設定ゆえに、あたくしには「殺された恋人の復讐劇」ではなく「岡元めぐみのリベンジ」に観えてしまいまして、鬼畜の様な犯人に向けて美和子が拳銃を向けたクライマックスでは、

「撃て!撃つんだ、片瀬クンっ」

と殺人教唆気分になってしまいましたよっ。前年の高田清美での大量殺人を観てしまったので「二時間ドラマの刑事ものなら犯人役でも上等!」と思っていましたからね。御本尊様が望む通りに、ファンとしても「誰もやらない様なへんちくりんな役柄」を大いに期待しております。そんな片瀬クンのポテンシャルでは手錠を掛けられる程度では「大人しい役柄」と云えますが、二時間ドラマがDVD化されているのは珍しいので未見の片は是非御覧になって下さい。

主演の坂口憲二さんは、御存知の通り「世界の荒鷲:坂口征二さん」の次男です。此の作品と同時期の2006年末に撮影され2007年初頭に放映されたバラエティ番組「芸能人格付けチェック」では「何故か此の連載では御馴染みの小川直也さん」との師弟タッグで出演した「燃える闘魂:アントニオ猪木さま」とも片瀬クンは遂に共演を果たしました。夢にも思わなかった「片瀬 vs 猪木」と云う究極の異種格闘技戦は、伝説の「アリ戦」をも超える興奮を与えて下さったものです。タッキーに負けるくらいなら、猪木は片瀬クンにこそ敗れるべきだったぞ。今からでも遅くないっ。イノキゲノムで片瀬クンと闘えっ!そして壮絶に散れ、猪木。晩節を汚しまくった猪木伝説を救えるのは、片瀬クンしかいないのだ。


「潜入刑事 らんぼう2」INDEX


(小島藺子)



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「怪優・片瀬那奈・進化論」
act 028「小野未来」

僕たちの好きだった革命 世界が明日も続くなら


 出演作:『僕たちの好きだった革命』(サードステージ、他)
 公演日:初演、2007年2月28日〜4月1日(新宿シアターアプル、他)全23公演
     再演、2009年5月19日〜7月5日(東京芸術劇場 中ホール、他)全35公演

 映像作品:DVD「僕たちの好きだった革命」(サードステージ TDV-007)
      2007年5月31日発売(初演版2007年3月7日昼夜公演を編集し収録)


片瀬那奈の初舞台作品「僕たちの好きだった革命」で演じた「小野未来」は、初演時の東京千秋楽で脚本・演出の鴻上さんをして「此れが初舞台!奇跡です、片瀬那奈!!」と云わしめた驚嘆すべき事件となりました。ええ、此れはもう「事件」です。あれほどまでに熱狂した西豪寺エレナ様も霞む程の、衝撃的な出来事でした。

物語は、学生運動が激しかった1969年に高校の自主文化祭で主人公の山崎クン(中村雅俊さん)が機動隊の攻撃で意識を失い、30年後の1999年に目覚め高校に復学し、現役のぬるい10代のクラスメイトを熱き心と行動力で感化してゆき、再び自主文化祭を敢行する姿を描いたものです。1999年の高校生には、片瀬那奈ちゃん演じる小野未来や、日比野クン(ハリケンレッド)、希(森田彩華ちゃん)などがいて、希と未来が文化祭で企画したラッパー:タイトキック(GAKU-MCさん)のライヴを却下された事を発端に山崎クンが時代錯誤な学生運動を始めてしまい、擦った揉んだして文化祭自体が中止される事態になります。姿カタチは47才のオッサン乍ら心は17才で止まっている山崎クンの熱情に徐々に影響され、未来たちやタイトキックも共に活動し自主文化祭を強行するのですが、30年前と同様に機動隊がやって来て山崎クンや未来ちゃんたちは対決を余儀なくされます。果たして、彼等の運命や如何に!クライマックスの山崎クンの感動的なアジテーションは、何度観劇しても涙なくしては観れませんでした。

初演初日を観劇した時、僕は溢れる熱い涙を止められなかった。其れは演劇に感動したからでもありますが、何よりも目の前で初めて観た「女優・片瀬那奈」の圧倒的な存在感に屈したからです。其れまでも歌手時代のステージやトークショー等で、僕は何度も那奈ちゃんに逢えました。でも、最初に好きになった「演じる片瀬那奈」を目の当たりに出来たのは初めてだったのです。

ヒロインと語り部を兼務する片瀬那奈は、初舞台とは信じ難い程に輝いていました。舞台で躍動する片瀬那奈を観て、僕は1998年から2007年まで10年近く追い続けた日々のデジャヴを感じたのです。「小野未来」には、其れまでの片瀬那奈の全てが在りました。16才での衝撃のモデル・デビュウも、グラビア・アイドル女優だった10代の日々も、歌手に専念し再び女優に回帰した20代前半の激動の時代も、そして、おそらく生まれて来てからの25年間の全てが込められた「魂の演技」でした。此れは、片瀬那奈にしか出来ない完全なるオリジナルです。もし同じ演技が出来るのなら、其の人が片瀬那奈になっていたでしょう。「小野未来」に、片瀬那奈は25年間の自分史を重ねたのです。すべてが此の初舞台へと繋がっていたと実感出来たのですから、ファンにとっては正しく至福の時でした。「未だ未だ、那奈ちゃんの道は終らないのだ」と確信しました。

此の作品は二年後の2009年にも再演されましたが、本当は初演終了後に映画化が決定していたのです。映画でも主役の山崎クンは中村雅俊さんが演じると公表されてもいましたが、現役高校生の未来ちゃんを映画でも那奈ちゃんが演じるのは些か無理が在ると思われましたので、初演限りと思っておりました。ところが、諸事情で映画化が頓挫し延期され、演劇での再演が決まった様です。まさか再び観れるとは思ってなかったので嬉しかったんですけど、何だかナァ、、、。

僕は初演9公演に再演4公演と13公演を観劇し、壱回ごとに一期一会な舞台の魅力に大いに魅了されました。革命同志であるムッちゃんやレオちゃんの舞台を観に下北へ通ったり、GAKUちゃんの実演に参戦したりと、所謂ひとつの「カタセカイ」が大きく広がった特別な思い入れが在る作品です。初演も再演も素晴らしかったけれど、個人的には初演初日の強烈なインパクトが忘れ難いです。「片瀬那奈って、凄いナァ、やっぱり」と改めて思い知らされた夜でした。初演はDVD化されているものの、実際に体験した舞台の感動の半分も伝えてはくれません。当たり前田のアンドレ膝皿蹴りですが、舞台は生で観なきゃダメです。其れでも、DVDの副音声での腕白番長丸出しな片瀬クンのコメントは面白過ぎますので是非御覧下さい。

てか、堤カントクは映画化する気があるのでしょうか?また延びて、三度目の舞台での革命!なんて事になったら、怒るどころか「堤さん、よくぞ投げてくれたっ」と賞賛しますけどね。片瀬クン、三十路で高校生でも好いじゃん。ムッちゃんを観よっ。アレこそが、女優の在るべき姿ですよっ。

再演時のトークショーで、鴻上さんが「世の中にはナナみたいなデカくて侠気溢れる女が好きだって酔狂な男性ファン連中もいて、何度も舞台に通ってくれてるんだけど、あの人達は俺から見たら挑戦してるって思えるんだよな」と呆れて云うと、片瀬クンは「ええ、彼等はチャレンジャーですね」とエラソーに云い放ちました。そっか、自覚あるのね、御本尊様。てか、ファンと勝負する気マンマンな女優って、一体なんなのよさ。宣戦布告されたのですから、僕たちは喜んで受けて立ちますわよ。こっちとら伊達や酔狂で10余年も片瀬クンを追っかけてないっつーの。片瀬那奈を愛すると云う事は、常に未知なる何かに挑む事なのです。

僕たち那奈ちゃんファンは、此の物語での日比野クンそのものです。片瀬那奈の自分史が投影された小野未来を慕い、震え乍らも共闘し、新たな戦場へ向かい消えた彼女に想いを伝えようと決意を固める姿に、ファンとしての自分を投影せずにはおれません。結末の幻影で、冷たく一瞥し去ってゆく未来を呆然と見送る日比野クンには、トコトン参りました。此の作品は、僕たちファンと那奈ちゃんの歴史すらも内包しています。

そして、物語の眞の主役は山崎クンでも未来ちゃんでもなく、「今度は震えない」と誓った日比野クンだと僕は強く思います。


(姫川未亜/小島藺子)


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2010年05月18日

「怪優・片瀬那奈・進化論」
act 029「原田リョウ」

きみにしか聞こえない [DVD]


 出演作:『きみにしか聞こえない』(ザナドゥー、他)
 公開日:2007年6月16日

 映像作品:DVD「きみにしか聞こえない」(メディアファクトリー ZMBJ-3631)
        2007年12月7日発売

 (撮影:2006年7月19日)


奇跡の初舞台と絶賛された「僕たちの好きだった革命」初演を終えた片瀬那奈は、撮影順で語れば、2007年11月に放映される「法廷荒らし 弁護士 猪狩文助」を撮り、7月期の連続ドラマ「地獄の沙汰もヨメ次第」へと向かいます。舞台を経験した前と後では、明らかに片瀬那奈の演技は変わりました。ゆえに、あたくしは女優回帰した2004年秋の「ラストクリスマス」から、2006年末に撮影された「らんぼう2」までを「第二期女優時代」と区切り、「僕たちの好きだった革命」初演の2007年2月からは「第三期女優時代」が始まったと考えています。

此の「きみにしか聞こえない」は、公開された順番では「僕たちの好きだった革命」初演の次に当たりますが、実際に撮影されたのは2006年の夏です。おそらく「DEATH NOTE the Last name」の撮影と同時進行で行われたと思われます。現在(2010年5月)絶賛公開中の「劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル」も今後公開を控える「裁判長!ここは懲役4年でどうすか」や「ジーン・ワルツ」も、撮影は2010年1月期連ドラ「泣かないと決めた日」のクランクアップよりも前に終了しております。撮って出しとも云える連ドラと違い、本編は撮影から公開まで間が開くのです。ゆえに、此の作品での「原田リョウ」は「第二期女優時代」の演技です。

主演は「りこりこ」こと成海璃子ちゃん(片瀬クンと同じ研音所属で年齢は11才も下ですが、彼女のデビュウは5才なので芸歴年数は同じです)と、2009年から「ジョージア」の連続CMで共演する事になる小出恵介クンで、片瀬クンとの三人に荻島監督を加えた四人が初日舞台挨拶を行いました。ところが、片瀬クンにとっては主演二人と実際に顔を合わせるのが初めてとなった「不可思議な舞台挨拶」だったのです。其れが何故なのか?は、映画を御覧になって頂ければ解ります。

僕は片瀬那奈ちゃんが出演した映画の中では、此の作品が最も好きです。端役だった「冷静と情熱のあいだ」は論外ですし、エキストラ参加して「共に創った(主演の唐沢さんの名言)」と云う気分にさせてもらえた「20世紀少年」も、片瀬クンの出番が原作とは違って全く無くなっちゃったので「那奈ヲタ」的にはお話になりません。其れとは真逆に高田清美を原作以上に大フューチャーした「DEATH NOTE the Last name」や、最近観たばかりの「劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル」(杉尾園子は面白杉でしたけど、高瀬リコ様には及ばないナァ。)は、充分に及第点を超える出来映えとは云えます。でも、撮影がたったの二日(おそらく実写場面が壱日で、もう壱日はアフレコ)で、さほど出番が無い此の作品で演じた「原田リョウ」が最も心に遺りました。だから、舞台挨拶で荻島監督が「僕は原田という役がとても好きです」と語ったのは、とても嬉しかったです。片瀬クンも「後世に遺る作品に参加出来ました」と、自信たっぷりに挨拶してくれました。

物語の内容に関しては「ネタバレ上等!」で書き捲くっている此の連載では珍しく多くは語りません。僕はいつも通りに原作を読んでから観てストーリー展開を知っているがゆえの大きな感動を得ましたが、何も知らずに観て頂いた方が衝撃は大きいと思います。是非、未見の片は御覧になって下さい。泣けますよっ。シリアスで地味な役柄では「原田リョウ」が最も好きかもしれません。此の時点で、出番が多いとか主演だとかを超えた地点に片瀬那奈は来ています。其れが舞台を経験した後に、バイプレイヤーでの多彩で印象的な名演の数々へと繋がってゆきます。正しく、ギラリと光る助演を出来る様になりました。

えっと、そう云えば此の映画には「りこりこ演じる相原リョウの通う学校の山口先生役」で高田延彦さんが出演しております。小川、船木に続いて、またしてもプロレスが片瀬クンに擦り寄って参りました。今は亡き「ハッスル」でのノリノリな高田総統でお分かりの様に、高田はなかなか好い演技をしちゃってます。でも、其れは小川や船木がスットコドッコイ過ぎただけでして、決して高田が上手いわけじゃないのよさ。猪木も長州も映画に出ちゃってますけど、えっとですね、プロレスと演技は別ですからね。どんなに上手い役者だって、プロレスは出来ないじゃん。「相撲はお相撲さん、お相撲さんは相撲」なのだ。

でも、片瀬クンなら何でも出来そうなんだよナァ。


「きみにしか聞こえない」INDEX


(小島藺子/姫川未亜)



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「怪優・片瀬那奈・進化論」
act 030「森福みちる」

地獄の沙汰もヨメ次第 [DVD]


 出演作:『地獄の沙汰もヨメ次第』全10話(TBS系)
 放映日:2007年7月5日〜9月13日(毎週木曜日 21:00〜21:54、初回6分拡大版)
     平均視聴率 10.3%

 映像作品:DVD「地獄の沙汰もヨメ次第 DVD BOX」(TBS PBBD-60278/82)
      2007年12月5日発売


初舞台を経た片瀬那奈の「明らかに変貌した演技」を我々が最初に目撃出来たのが、此の「地獄の沙汰もヨメ次第」での「森福みちる」です。前述の通り、此の前に片瀬クンは「法廷荒らし 弁護士 猪狩文助」の撮影を終えておりますが、其の公開は2007年11月まで待たなければなりませんでした。

此の作品は、TBSの定番ホームドラマで、明らかに過去のヒット作「ダブル・キッチン」や「トリプル・キッチン」の流れを汲み、更には主役の「真琴=江角マキコさん」が他局で演じた人気作「ショムニ」をも赤ら様に意識したキャスティングで、正に「コメディ・ドラマの王道」を狙った作品でした。片瀬那奈ちゃんが演じた「森福みちる」は、大家族「森福家」の一員です。みちるの祖父「大三郎」は伊東四朗さん、祖母「千代子」は野際陽子さん(野際さんは「真琴の母:橘深雪」と二役!)、母「小百合」は浅田美代子さん、其の弟=みちるの叔父さん=真琴の夫「三四郎」がエロ男爵:沢村一樹さん、と豪華絢爛な一家です。更に、深雪の秘書役で怪優・佐野史郎さんも「野際の陰に佐野あり」とばかりに当然の如く加わりました。

みちるは出戻りの母と共に大家族で暮らす娘で、パソコンで株取り引きをしているみたいですけど、簡潔に云えば「ニート」です。連続ドラマのレギュラー陣のひとりで、出番が際立って多いわけではありません。ファンといたしましても「那奈ちゃんがワキで出てるから観ますよ」と、お気楽に臨んだドラマでした。

ところが、其の演技を観て「片瀬那奈は変わった」と大いに驚かされたのです。舞台を経験し常に多角度から観客に其の身を晒した片瀬那奈は、全身で演技が出来る女優へと変貌していました。物語の本筋で江角さん&野際さんが熱いバトルを繰り広げるのをミヨちゃんママと共に袖で覗く場面などでも、其の「もしかしたら誰も観ていないかもしれない」細かい所作が光るのです。例え、顔が映らず後ろ姿や手足しか映ってない場面でも「確かにみちるが其処に居る」と感じられます。表情の豊かさや大きなアクションでは定評があった片瀬那奈ですが、更なる豊かな表現力を会得し、完全に一皮むけたと思えました。

舞台での経験を、すぐさまTV連続ドラマで活かしてしまったのですから、敬服するしかありません。確かに、片瀬那奈には類い稀なる才能があります。されど、彼女が成長し続けるのは弛まぬ努力ゆえなのです。あらゆる経験を無駄にせず必ず次へと繋げる姿勢は、尊敬に値します。

「みちるっち」の放つ存在感は、片瀬那奈が新たなる地点に到達したと実感出来る「其れまでに観た事がない演技」でした。片瀬那奈は、例え一場面に登場するだけの役柄でも確かな存在感を伝える俳優になりました。こうなったら、もうどうにもとまらないっ。片瀬クンの快進撃は、未だ未だ続きますよっ。


「地獄の沙汰もヨメ次第」INDEX


(姫川未亜/小島藺子)



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「SPA!」2010年5月25日号

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発行/扶桑社

表紙、「今週の表紙」に登場。カラー2頁(表1、P11)

 撮影:齋藤清貴
 スタイリング:大沼こずえ(kind)
 ヘア&メイク:青山理恵(nude.)


「SPA!」は表紙の占拠率が低いのですが、「今週の表紙」との合わせ技で一本勝ちです。

「三冊買い決定!」


(姫川未亜)



「Web SPA!」

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「テレビでスペイン語」2010年6月号

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発行/日本放送出版協会

表紙!!

 AD:岡本一宣
 デザイン:尾崎行欧、溝口実穂(O.I.G.D.C.)
 撮影:みなもと 忠之
 モデル:片瀬那奈
 ヘア&メイク:青山理恵
 スタイリング:大沼こずえ
 衣装提供:ヴィヴィアン タム


さあ、今月号もカラーで表紙ですよっ。此れは半年間6冊全部表紙確定でしょう。前2号の全身ショットからバストアップへとアングルも変えて参りました。

「納得の三冊買いだっ」


(姫川未亜)



「テレビでスペイン語」NHK公式サイト

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2010年05月19日

「怪優・片瀬那奈・進化論」
act 031「三浦真由」

回転木馬 オリジナル・ブロードウェイ・キャスト盤


 出演作:『未来遊園地』『未来遊園地2』(テレビ朝日系)
 放映日:2007年9月28日、2008年3月28日(金曜日 23:15〜24:10)


所謂ひとつの「第三期女優時代」に突入した片瀬那奈ちゃんは、休む事なく様々な役柄に挑戦し続けます。「三浦真由」役で出演した「未来遊園地」は、かつて「ビバ!山田バーバラ」を送り出したテレ朝の「金曜ナイトドラマ」枠で改変期に放映された単発ドラマでしたが、好評を得て半年後に続編が制作されます。続編では、ズバリ云って片瀬那奈ちゃん演じる三浦真由が主役です。

夢ヶ丘遊園地のオーナーに嫌々乍ら就任した主人公「長谷部達也(田中直樹さん)」が、会社を株暴落で解雇され退路を無くし、遊園地経営に賭ける物語です。謎の幽霊少女(夏未エレナちゃん)や、何故かひとりだけやる気マンマンの片瀬クン演じる三浦真由に関わり、見事に再建を成し遂げるのでした。壱作目は幽霊少女と達也の関係を中心に描かれた作品ですが、達也が「余りにも真由が夢ヶ丘遊園地を愛する姿」に疑問を感じ尋ねる場面があります。真由は「詳しく話せば壱時間かかるんだけど」と云い、達也に「だったら話さなくていい」と却下されるのです。其の語られなかった話が「未来遊園地2」で描かれるのでした。

長い髪を二つに結び遊園地のユニフォームを着た「三浦真由」は、其のスタイリングだけでも片瀬クンの新たなる魅力を伝えて余り在るのですが、何と云ってもプレイベートでの「眼鏡ちゃん」が好いっ!前作「地獄の沙汰もヨメ次第」でのみちるっちも眼鏡姿を頻繁に披露しておりまして、此処に来て遂に僕も、

「那奈ちゃんは、眼鏡をかけても好いじゃん!」

と、新たなるフェティシズムを体感してしまいました。嗚呼、片瀬那奈ちゃんとは何と罪深き御方なのでしょうかっ。続編での主人公は完全に「三浦真由」です。彼女の半生を描き、物語は前作ともリンクして感動的な結末へと進みます。前述の通り壱作目で何気に続編内容を示唆しておりましたので、最初から二作目まで作る気マンマンだったのかもしれません。片瀬クンは、彼女にしては「普通の役柄」も難なく演じられる様になりました。情感が込められた熱演に引き込まれ、自然と涙が溢れます。

それで、「片瀬クンは、実に好い女優さんになった。めでたし、めでたし、、、」とはならないのが、「怪優・片瀬那奈」の凄まじさです。二度の「三浦真由」を演じる僅か半年の間に片瀬クンが挑んだ数々の役柄が、其れを雄弁に語ります。そして何よりも讃えるべきなのは、後に語る「花輪倫子」や「手塚モモコ」や「鳴海京子」や「加藤絵里」などを経た後でも、しっかりと「三浦真由」に戻ってしまった事実でしょう。いよいよ、変幻自在な怪優振りが発揮されて参りましたよっ。


「未来遊園地」INDEX


(小島藺子/姫川未亜)



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「怪優・片瀬那奈・進化論」
act 032「まどかの友人」

グータンヌーボ SPドラマ グータンな女たち (スペシャルエディション) [DVD]


 出演作:『グータンな女たち』(関西テレビ、フジテレビ系)
 放映日:2007年10月3日(水曜日 21:00〜23:18)

 映像作品:DVD「グータンな女たち」(東宝 TDV-18069D)2008年3月8日発売


片瀬那奈が2006年5月と2008年6月にゲスト出演し、2009年10月から2010年2月までMCを担当する「グータンヌーボ」のスペシャル版として放送された「大グータンヌーボ 恋する女たち勢ぞろい&初ドラマSP!」の番組内企画ドラマ「グータンな女たち」には多くのゲストが出演しました。片瀬クンも「So close, 7」のスカル柄ワンピ姿で1カット出演しております。

完全なる顔見せだけの特別出演で、流石の片瀬クンもブランドの宣伝をうっかりやらかす位しか出来なかったのですが、堂々とDVD化されました。前述の通り、後の代打MCへの布石ともなった作品です。只、正直に申しましてあたくしは此の「グータンヌーボ」って番組自体が余り好きではありません。片瀬クンがゲストの回は観ましたけど、片瀬クンが出ている以外、一体どこが面白いのかさっぱり分らなかったので、片瀬クンが代打MCに抜擢された時も期待は全くしてなかったのです。ま、其れは杞憂に終わりまして、グータンでの片瀬クンはとても面白かったんですけどね。

でも、結局それは「片瀬那奈が面白い」だけで、番組が面白かったわけでは在りません。毎回、テキトーに女の子が三人で話してるだけじゃん。三時間長回しした中からおいしい場面を15分位に編集したお気楽な番組でしょ。2006年に初めてゲスト出演した時に片瀬クンは「やっぱり、ガールズ・トークは楽しい」とかぬかしてましたけど、マジっすか?本音なんか語ってないわけだし、もしも本当に三人で楽しんでお話をしちゃったのなら、そんなもんはTVで流すラベルじゃないじゃん。勝手にプライベイトでやって頂戴。

確かに片瀬クンはバラエティもこなせる逸材です。でもね、君は女優なのよさ。グータンの代打MCでの片瀬クンは女優でした。だから面白かったのよさ。「フェイク・オフ」とかもおんなじで「女優の片瀬那奈がバラエティに出てる」から価値が在るのです。サッカーとかガンダムとか家電とかキューピーとかも、全部一緒なの。本分としての女優で輝いているからこそ、楽しめるんですよ。グータンの司会なんかに収まってもらっちゃ困るんだよ。

片瀬那奈ファンとしての視点からすれば、此の作品は「マニアック」の極みです。ところが、本来なら超レアな物件になるはずが、まさかのDVD化でそうした偏執狂的な価値も暴落してしまいました。ま、こんな作品もあるさ、ってトコでしょう。


(小島藺子)


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2010年05月20日

「怪優・片瀬那奈・進化論」
act 033「夏目理恵子」

必殺!The BEST


 出演作:『法廷荒らし 弁護士 猪狩文助』(テレビ東京系)
 放映日:2007年11月21日(水曜日 21:00〜22:48)※地上波での放映日


今は亡き名優・藤田まことさんとガチンコ共演をした此の作品は、前述の通りに初舞台「僕たちが好きだった革命」初演終了直後の2007年5月に京都と奈良で撮影されました。つまり、舞台を経験した片瀬那奈が初めて挑んだドラマです。バラエティ番組や雑誌の取材、デザイナーとしての仕事などで東京でも多忙を極めていた片瀬クンは「東京ー京都」を三往復しての過酷な撮影に臨みました。

「夏目理恵子」は新人弁護士で、主人公の猪狩文助と組んで時効間近に逮捕された冤罪事件の真相を究明します。準主役ですが、のらりくらりと一見やる気がなさそうな猪狩に代わって事件調査を担当する為、出番は壱番多い役柄です。司法試験を一発で合格した才媛ですので、基本的には凛々しい「静」の演技乍らも、うっかり猪狩と一升瓶の酒を酌み交わし酔っぱらう場面などもあり、那奈ちゃん目当てで観たヲタ的な満足度も高い作品です。BSでも先行放映及びリピートされ、2009年10月に再放送もされました。

2006年の西豪寺エレナ様で「動」の演技に関してなら盤石の地点に到達した片瀬那奈は、初舞台を経て「静」の演技でも魅せる技を会得しました。其の変幻自在な豊かな表現力は、此の作品と同時期に放映された2007年10月期連ドラ「暴れん坊ママ」で演じた「花輪倫子」で万人に分り易く露になります。

其れにしても驚かされるのは、2006年以降に片瀬那奈が演じた役柄の多彩さと其の数です。女優回帰した2004年にひとつだったのは復帰が其の年の後半だったからですが、2005年には5役となり、其の時点でも過剰な数でした。其れが2006年に7役へと更に増え、2007年は8役、翌2008年は10役と増え続けるのです。昨年の2009年には再演や続編も含めれば11役となり、今年2010年は未だ半年を経ない段階で撮影済みの映画を含めれば既に5役に挑んでおります。年間に10役以上を演じ分けるのが当然との状況になってしまったのです。2008年10月期には連ドラ三本を掛け持ちし、今年公開される三本の映画も同時進行でした。

片瀬那奈ちゃんは2010年でデビューして12年目ですが、女優歴を考えた場合、モデル時代や歌手専念時代が空白になりますので10年に満たない事になります。そして、歌手時代までの「第一期女優時代」には12役を演じたに留まったわけですから、「第二期女優時代」以降の僅か五年間で40を軽く超える様々な役柄を演じて来たのです。「夏目理恵子」を観た時に、其の未来は確約されたと思えました。「西豪寺エレナ様が思いの外に受けている」と語った那奈ちゃんは、本心だったのです。いえ、片瀬那奈は其のスタート時から「色んな役を演じられる女優になりたい」と雄弁に語っていました。片瀬那奈は自分の意志で「片瀬那奈」を実現して来たのです。強いナァ、やっぱり。

そして、此の項では、僕にとって幼少時代から大いに楽しませて頂いた藤田まことさんに、改めて感謝し御冥福をお祈り致します。大好きな俳優さんが共演する姿を観れたのは、虚構を愛する者にとって大いなるシアワセでした。よくぞ片瀬クンと相見えて下さった。マコちゃん、本当にありがとう。


「法廷荒らし 弁護士 猪狩文助」INDEX


(小島藺子/姫川未亜)



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「テレビでスペイン語」#06 再放送

NHK テレビでスペイン語 2010年 05月号 [雑誌]


NHK教育 6:00〜6:25

「値段を聞く」

 講師:貫井一美
 ナビゲーター:片瀬那奈
 パートナー:フリオ・ビジョリア・アパリシオ、マリア・ゴメス・ペドヤ
 リポーター:マルタ・マルティン・モリーナ


オラ〜アミーゴス☆

一週間のお休みを置いて、スペイン語も再開です。ま、再放送なわけだが、来月まではこっちが本放送みたいなもんです。理由は、もう云いませんです。

相変わらず片瀬クンは始めの内はフリオやマリアに「〜ですね」とか「〜なんですか?」とか「ですます調」で話しているのですが、会話が盛り上がってくると「他に市場の方が好いってこと、ある?」とか「他に市場でのルールって、あるの?」とうっかりタメグチになったり、「え〜、まだ覚えるんですかぁ?」とフリオに甘えっ子したりと、フランクな感じが好いですね。

てか、今回はやっぱ、姫様の

「豚じゃあ、豚じゃあぁ〜っ!」

でしょう。「マサンタ」を描いた天井絵の「無表情でイベリコ豚を屠殺する人」と「上目使いで振り落とされる斧を見つめるイベリコ豚」が凄過ぎです。特に豚の表情が切なくて堪りませんよっ。あたくし、こーゆーマンガみたいな絵が好きなのよさ。ところがマリアと姫様は「食いしん坊」振りを大いに発揮しちゃうわけでして、、、。

ま、此の収録後に片瀬クンが豚を食いまくったであろう事は間違いないでしょう。


(小島藺子)



「テレビでスペイン語」NHK公式サイト

posted by 栗 at 06:27| TV | 更新情報をチェックする

「Jane, 06 楽しく鍛えてキレイになる!」

jane, 06 楽しく鍛えてキレイになる!


発行/マガジンハウス

「Jane's Window」に登場。カラー1頁(P115)

 photo : Akira Sato
 styling : Kozue Onuma


「高瀬リコ様」絡みでゴルフ健康法を伝授します。

豪快なショットをかっ飛ばすスチールも小さく掲載されていますが、メインはスタイリッシュで色っぽい御写真で御座居ます。


(姫川未亜)


posted by 栗 at 17:07| MAGAZINE | 更新情報をチェックする

「プロゴルファー花」#07

地獄の狂宴〜ROCK THE NATION LIVE! [DVD]


読売テレビ、日本テレビ系 23:58〜24:38

「ゴルフの奇病が襲う コーチ、血を吐く!」

花とリコの一騎打ちとなったテストラウンドは、リコが勝ちプロトーナメントに出場する。リコに敗れ、練習に身が入らない花だったが、ある夜、暗闇の中でパター練習をする今出川に会う。今出川は、醍醐からリコと付き合っているふりをするよう命令されていたことを打ち明ける。さらに、花に自分の気持ちを伝えようとするが、今出川と話して元気になった花は「プロテストを1回でパスします」と告げて走り去る。翌日、プロテストを想定した練習ラウンドに挑む花は、前にも増して力強いティーショットを放ち、リコたちの度肝を抜く。

■ キャスト

 加藤ローサ :野宮 花

 片瀬 那奈:高瀬リコ様

 高梨 臨 :戸田あゆみ
 上野なつひ :福島百合子
 高橋真唯 :尾口ミチル
 井上正大 :今出川 順
 石黒 賢 :醍醐一馬
 、ほか

■ スタッフ
 脚本:福田雄一
 演出:久保田博紀
 音楽:瀬川英史
 主題歌: ステレオポニー「OVER DRIVE」(gr8! records/Sony Music Records)
 挿入歌:May J.「Believe」(rhythm zone)
 チーフプロデューサー:堀口良則(ytv)
 プロデューサー:尼子大介(ytv)、森谷 雄(アットムービー)
 制作協力:アットムービー
 制作著作:読売テレビ



「リコ様、優勝おめでとーっ!!」

今出川クンが祝ってくれないのならば、此処で大いに祝福しましょう。黒にキラキラのドレス姿が麗しいですよっ。てかさ、片瀬那奈ちゃんに問いたいっ。

「リコちゃん力道山」って、どーなのよっ?

えっとですね、「地獄突き」はブッチャーの必殺技だけど、渾名がブッチャーだった橋本真也も得意技にしてましたし、現在でも使い手はいますよ。「マフラー・パンチ」とか「スピニング・クリオネ」とか「リコちゃんパンチ連打」とか「リコちゃんウェーヴ」なんかはオリジナル技と云えますね。でさ、今回のは「空手チョップ」なわけでしょ?其れを「リコちゃん力道山」って云いますか。

ああ、そうですか。では今後、例えば「岩石落とし」を炸裂させたら「リコちゃん ルー・テーズ!」とでも叫ぶわけなのですね。挙げ句に「卍固め」を決めて「アントニオ・スペシャル」から「リコちゃんスペシャル」と改名しちゃうわけですよね。なんでも「リコちゃん」を付ければ、片瀬クンの技になっちゃうのね。だってさ、日本のプロレスの創始者で在る「力道山」を平伏させたわけですよ。リキさんよりもリコちゃんが上だから「リコちゃん力道山」なわけじゃん。

其れにね、2010年の世の中で此のドラマを観てる人は、もう大多数が「力道山の必殺技=空手チョップ」なんて事を知らないですよ。何ゆえ「リコちゃん力道山」なのよさ。あの、、、もしかして片瀬クンってば、マジで「プロレスラー転向」も視野に入れてますか?アノ場面で「リコちゃん大森ゆかり!」と口走ったら、決まりだったナァ。

其れは其れとして、全13話の物語は丁度ど真ん中の那奈話を迎えました。此の時点でライバルのリコ様が勝利するのは当然の流れです。今後のプロテストで「花ちゃんのリベンジが成るか否か?」ってガチンコ対決が見どころになるのでしょう。ま、普通なら花ちゃんが最終的には勝者になるのよさ。でも、もしもあたくしが脚本を書いたならば、どんなに花ちゃんが頑張っても、

「リコ様が、花をケチョンケチョンにして、勝つのだっ」

と云う「リアリズムに満ちた結末」にします。そして、もしもそんな敵役が最後まで勝ちまくるって「有り得ない落ち」になっても、高瀬リコ様ならば納得させられると思います。其れ程までに高瀬リコ様は、余りにも秀でて居る。今出川クンが再び花ちゃんに告白するのを目撃してたのが、あゆみ&百合子で安心しましたよ。彼処でリコ様が現れたら、何もかも持って行っちゃいますからね。もう少しためてから出て来てもらわないと、こっちの身が保ちません。

あたくしは当然乍ら片瀬クンが出て来るのを楽しみに出演作を観て居るわけですが「もう一寸出て来るの待ってよ」なんて思ったのは「高瀬リコ様」が初めてです。凄過ぎるよ、那奈ちゃん。


(小島藺子/姫川未亜)



「プロゴルファー花」読売テレビ公式サイト
「prohana」on Twitter

 
posted by 栗 at 23:57| ACTRESS | 更新情報をチェックする

2010年05月21日

「テレビでスペイン語」#07 本放送

NHK テレビでスペイン語 2010年 05月号 [雑誌]


NHK教育 0:00〜0:25

「場所を尋ねる」

 講師:貫井一美
 ナビゲーター:片瀬那奈
 パートナー:フリオ・ビジョリア・アパリシオ、マリア・ゴメス・ペドヤ
 リポーター:マルタ・マルティン・モリーナ


(小島藺子)



「テレビでスペイン語」NHK公式サイト


posted by 栗 at 00:27| TV | 更新情報をチェックする

「怪優・片瀬那奈・進化論」
act 034「花輪倫子」

暴れん坊ママ DVD-BOX


 出演作:『暴れん坊ママ』全10話(フジテレビ系)
 放映日:2007年10月16日〜12月18日(毎週火曜日 21:00〜21:54、初回10分拡大版)
       平均視聴率 12.4%

 映像作品:DVD「暴れん坊ママ DVD BOX」(ポニーキャニオン PCBC-61360)
        2008年4月25日発売


2007年7月期の連ドラ「地獄の沙汰もヨメ次第」に続いて、10月期の連ドラ「暴れん坊ママ」にも片瀬那奈ちゃんは連投します。改変期の狭間にも単発ドラマやバラエティ番組へ絶え間なく出演し、翌年3月に放映される「いのちのいろえんぴつ」の撮影に北海道と東京を何度も往復し乍ら臨んでもおり、休む事なく「働く那奈ちゃん」振りを発揮しておりました。

「花輪倫子」は、主人公「川野あゆ(ウエッティ・上戸彩ちゃん)」と再婚した「哲(数字を持つ男!レイトン・モジャ公・大泉洋ちゃん)」が前妻「岩崎景子(あひるちゃん・紺野まひるさん)」との間にもうけた「佑樹(澁谷武尊クン:何気に「小早川伸木の恋」にも出演)」が編入した「さくらんぼ幼稚園」の「園ママ軍団」の一員です。父母会の「北条翠子会長=蓮くんママ(ともさかりえサン)」や「小南八重=さくらちゃんママ(山口紗弥加さん)」などと共に、新参者のあゆに意地悪をし追い出そうとします。てか、「小早川」とキャスティングが被り杉、、、いや、モジャ公がモテ杉、、、前妻があひるちゃんで後妻がウエッティって、「そんなの、あるわけないじゃん!」(9ちゃん声で)

「大輝くん(鏑木海智くん)ママ」である倫子(ちなみに読み方は「のりこ」ですが、此処では変換する時も呼ぶ時も「りんこ」です)は、エリート商社マンの夫(岡本光太郎さん)が仕事漬けで構ってくれないので、息子に過大な期待を寄せつつも、幼稚園の山口先生(向井理くん)に想いを寄せています。更に、北条会長の「デカ過ぎるコバンザメ」で「No.2」に甘んじている倫子は、会長選挙で敗れた過去があり、虎視眈々と下克上の機会を伺ってもいました。

一見すると「何故、こんなアホな息子を片瀬クンがお産みに成られたのかっ」と思われた大輝くんですが、サンタクロースの正体を知っていたり、母親が「パパよりも山口先生が好き」と見抜いているなど、実はなかなかの切れ者です。昼行灯を気取っていたのか、其れとも「もうママには大輝しかいないの」と倫子ママに抱きしめられた事で覚醒したのか、まさかまさかで難関有名進学校へ園内で唯ひとり見事に合格してしまいます。「合格の秘訣なんて無いから、困っちゃうのよぉ〜」と倫子ママが云ったのは、本心でしょう。あたくしも「ま、片瀬クンにハグされたら合格するわな」としか云えません。

機は敏なりとばかりに、息子の合格を境にして倫子ママの下克上が開始されます。自慢の息子がお受験全滅で傷心の北条会長を、正に傷口に塩を塗るが如く追い詰め、父母会主催のクリスマス会を自ら仕切り天下を穫ります。会長に虐げられて来たと勝手に思い込んだ積年の恨みから暴走は収まらず、合格した子供と不合格だった子供を差別して遊ばせようとまでするのです。息子の合格で頂点に立ったと確信した倫子ママは、夫の浮気疑惑など忘れ去り、想いを寄せていたはずの山口先生すら顎でこき使う高慢振りです。正に「俺様イズム炸裂」の無茶苦茶な「にわか女王」となった姿は、鬼気迫る熱演でした。しかし、明智光秀の三日天下さながらに、倫子ママの野望は真っ正面から受け止める北条会長と無邪気な子供たちによって頓挫し「あっ。」と云う間に元の「デカ過ぎるコバンザメ」に戻ってしまいます。されど、ガチンコで闘った北条会長とは心から信頼し合える関係となり、園ママ軍団の絆はより強く深まるのでした。めでたし、めでたし、、、ん?主役の話はどーしたって?何を云い出すのだね、君は。

「倫子ママが主役に決まってるでしょ」

「強きを助け弱きを挫く」精神を体現する花輪倫子を、片瀬クンは実に上手く演じました。園ママ軍団で最も「イヤな女」なはずなのに、やはりどこか憎めない愛らしさがあるのです。息子を溺愛する余り学芸会での小人役を一緒に練習する(名場面です!)に留まらず過剰な電飾衣装を着せてしまう等、走り出したら止まらないってトコが可愛いんだよナァ。謀反を起こすまでは黒い衣装で控えめにデカイ姿態を屈める様にオドオドしていたのに、天下を手中にしたと思ったら真っ赤な衣装でふんぞり返る「分り易い敵役スタイリング」もお見事です。ドラマ作品では、倫子ママ役が此の年のベストでしょう。

そして、息子役の鏑木海智くんが、これまた好い。アホな振りしてちゃっかり合格しちゃうし、卒園式での号泣する祐樹クンの肩越しで間抜け面で淡々と歌い続ける様は、完全に「主役の祐樹クンの懸命な泣きの演技」を破壊しまくっております。流石は「破壊女王の息子」だっ。「感情を押し殺した名演(単に何も考えていない様にも観えますが)をする大輝クン」と共に映ると「泣いてる祐樹クン」が「何をガキのくせしてオヤジ役のモジャ公みたいに臭い芝居をしてるんだよ、斜め後ろの大輝を観よっ!」と大根役者に見えて来て、感動すべき場面なのに爆笑してしまいました。海智くんは、ミクロちゃんが「愛する心太さん」に裏切られ自暴自棄になった時に「アカネ・スペシャル」を食べたくて幼い乍らも小銭を貯金し単身「ちゆき」に訪れ再起を促した事もあるのですよ。ミクロちゃん&エレナ様=倫子ママに抱かれた事が在る「トンデモな羨まし杉の神経歴を持つガキ」なのだよ。(←いや、だから其れ、違うドラマを混同してるから、、、。)

つーか、海智くんは翌年の舞台「フラガール」を観劇した際に、当然乍ら楽屋訪問をして片瀬クンと逢ったにも関わらず、其の後、我々一般人ファンと共に出待ちをしやがった「筋金入りの那奈莫迦」です。片瀬クンが車で去ってゆくまで、赤坂ACTシアター楽屋口付近から離れずにずっと待っていやがったのだよ。あんな天使の様な子供さえも虜にしてしまった「片瀬那奈の魔性」を、まざまざと見せつけられたものです。


「暴れん坊ママ」INDEX


(小島藺子/姫川未亜)



posted by 栗 at 01:07| ERENA | 更新情報をチェックする

2010年05月22日

「怪優・片瀬那奈・進化論」
中入りの9ちゃん:「2007」

片瀬那奈 2007年 カレンダー


2007年の「女優・片瀬那奈」を考える時、矢張り最重要作は奇跡の初舞台と賞賛された「僕たちの好きだった革命」初演となります。初舞台を踏んで以後の片瀬は、更なる豊かな演技力を身につけました。鴻上さんが「主演の山崎くんは、中村雅俊さんでなければならなかった」と脚本に臨んだと同等に「小野未来を演じるのは片瀬那奈しかいない」と念頭に置いての起用だったとしか思えません。其の初舞台を観た山田監督が「舞台版のまどか先生を見つけたっ!」と直感し、翌年の初主演舞台「フラガール」が構想されます。そもそも、鴻上さんが片瀬を初舞台乍らヒロイン兼語り部と云う重要な役柄に抜擢したのは、彼が片瀬那奈の歌手時代に「真夜中の王国」で何度か共演し、歌手・片瀬那奈のステージを観ていたからでした。真摯に活動していれば、ちゃんと誰かが観ていて、後の活躍へと繋がってゆくのですね。

初舞台に始まった此の年の女優以外での詳細に関しては過去ログを参照して頂くとして、特筆すべき活動を挙げてみます。前年10月からレギュラーMCを務めていた「フェイク・オフ」は3月まで続き、終了後も数々のバラエティ番組で弾けまくる片瀬クンを観る機会が益々多くなりました。そんな中でも7月3日に放映された「サラリーマンNEO:セクスィー部長」でのエロ男爵との「息が合い過ぎたコント」は必見です。此の年の初頭(1月19日)「笑っていいとも!」のテレフォン・ショッキングに中村雅俊さんからの紹介で二度目の出演を果たした際に、片瀬クンが繋いだのがエロ男爵でした。4月からはエロ男爵担当だった「女子マネちゃん」が片瀬クン担当に変わり、「セクスィー部長」を経て、「2トップ」と呼ばれた「地獄の沙汰はヨメ次第」での共演へと繋がります。中学時代の憧れの人と公言し「できちゃった結婚(2001)」や「なな色のアフリカ(2005)」で関わりがあったエロス・沢村一樹さんと、最も濃密に絡み合った時でした。エロ男爵は其の機を逃さず、

「片瀬、お前の裸はもう見えているっ」

とまで云い放ち、「下ネタは苦手」と語る片瀬クンを調教してゆくのでした。恐るべし、エロ男爵。いや、もう此の当時には「沢村一樹=エロ男爵」は衆知の事実で研音の若手女優に避けられていたのですから、敢えて「友達の輪」へと誘った「片瀬クンのオヤジ殺しな手練手管にエロスも落ちた」と見るべきかもしれません。「セクスィー部長」は先日(2010年4月21日)DVD化され片瀬クンが「大宮のホステス」を嬉々として演じた姿も収録されましたので「是非ごらんになって下さいね☆」(懐かしの女子マネちゃん声で)

「暴れん坊ママ」で終ったはずの此の年の12月に、片瀬クンは間髪入れずに翌2008年新春に放映される主演作「ミラクルボイス」の撮影に臨んでおりました。更に、クリスマス・イブにはJ-WAVEでラジオ・ドラマ「一番小さなメリークリスマス」が放送されます。片瀬クンは、ヒロインの斉藤恵を当然乍ら声だけで演じました。作品内容は「つまらないエロドラマ」ですが、果敢にも声優に挑戦した志は好しとすべきでしょう。片瀬クンは語り部としてもなかなかの技量を持っていて、其れは翌年の紀行番組などで大いに発揮されます。

あっ。そー云えば此の年には宿敵「FRIDAY」による久しぶりの「13日の金曜日」攻撃もありましたね。片瀬クンは謝罪文を書き、発売日翌日の名古屋でのトークショーでも深々と頭を下げてファンに謝罪しました。此の件で、スタッフ側は社長を始めとして関係者への謝罪しかしなかった。片瀬那奈本人だけが、真っ先にファンへ謝罪したのです。ハッキリ云いますけど、那奈ちゃんがあんなにも潔く、大昔の事で僕たちに頭を下げる必要なんてなかったよ。ファンに謝罪すべきだったのは、スタッフです。片瀬クンを守るのが、貴方達の仕事だろ?肝心な時にスポンサーにヘコヘコするだけなんて、一体何をやらかしてんの。あたくしは、此の件で「チーム片瀬」とかほざいてる連中への信用を根底から失ったのよさ。

叩いてもなかなか埃が出ない片瀬クンが大昔のプリクラなんぞを引っぱり出されてしまったのは、其れだけ「片瀬那奈が再びのし上がって来た」との証明にもなりました。馬車馬の如き片瀬クンの活躍は、更に加速度を増し乍らつづきます。


(小島藺子/姫川未亜)


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