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2010年05月12日

「怪優・片瀬那奈・進化論」
act 018「松下梨絵」

いい男はマーケティングで見つかる


 出演作:『いい男はマーケティングで見つかる』全2話(日本テレビ系)
 放映日:2005年11月27日、12月4日(日曜日 1:20〜2:20、1:00〜2:00)


前作に引き続き、二週連続のスペシャル・ドラマ「いい男はマーケティングで見つかる」でも片瀬那奈は主演します。

「松下梨絵」は27才のキャリア・ウーマンで才色兼備ですが男運がありません。シェアリングしている友人(矢沢心さん)が結婚する事となり、彼女のマーケティングを元に理想の相手を探すのでした。那奈ちゃん&心ちゃんの二人芝居が中心で、酔っぱらって過激な台詞を吐き合ったり、平手打ちを交わし合うガチンコの喧嘩をしたりと大胆な演技が目を引きます。お見合い場面でのドレス姿や着物姿など、ファッションでも大いに楽しませてくれます。何しろ主演ですから全篇に渡って出ずっぱりなだけでもファンにとっては嬉しいドラマです。

只、前作「香港バタフライ」同様に相方で助演の矢沢心さんの方が明らかに目立っているのです。当時の感想でも「主演は心ちゃんじゃまいか」と書いた通り、完全に那奈ちゃんが食われてしまいました。心ちゃんはオープニングでの狂言回しを演じ、劇中でも梨絵の見初めた相手に惚れられてしまう美味しい役どころではあるのですが、二作続けての主演作で「相方に連敗した」と見えた片瀬那奈の姿に、ファンとして穏やかではいれません。番組公式ブログでの弾けまくる愉快で楽しいオフステージの那奈ちゃんを観て「何故、此の魅力が本編では活かされないのか?」と、もどかしく感じました。

確実にステップアップしている「女優・片瀬那奈」は、其れでも未だ未だ眞の才能を開花してはいなかったのです。


(姫川未亜)


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2010年05月13日

「怪優・片瀬那奈・進化論」
act 019「豊原みどり」

芸能生活40周年記念


 出演作:『熟年離婚』全9話(テレビ朝日系)
 放映日:2005年10月13日〜12月8日(毎週木曜日 21:00〜21:54、初回15分拡大版)
     平均視聴率 19.2%


ネット配信映画とスペシャル・ドラマでの二つの主演作を経て、2005年10月期の連続ドラマにも片瀬クンはレギュラー出演します。此の「熟年離婚」は主演が渡哲也さんで、其の他の配役をみても完全なる「石原軍団ドラマ」でした。高視聴率を絶対待望されるドラマです。片瀬クンが演じた「豊原みどり」は渡さん演じる「豊原幸太郎」の次女ですから、天下の渡哲也とガチで共演しなければならない役どころでした。いやぁ〜、ワクワクしますねっ。

末娘のみどりは父親のコネで入社した会社で働くOLですが、恋人のバンドマンにゾッコンで、彼のバンド活動を金銭面も含めて全面支援しています。定年退職した夜に突然に妻・洋子(松坂慶子さん)から離婚を切り出された父親の幸太郎は、家を出る洋子の代わりに家事にトライし、うっかりみどりの部屋を掃除して恋人の存在を知り、更に帰宅したみどりのバッグからコンドームを発見し激怒します。みどりは当然乍ら「娘にだってプライバシーはあるのよっ、お父さん、最低!」と強く反発します。挙げ句に、みどりは妊娠していたのです。すぐさま幸太郎が家族を前にして、いきなり「みどりが妊娠したっ」と云い放つのは如何なものか?なんて思ったら此のドラマには付き合えません。幸太郎は、みどりの恋人・敦也(石原軍団の舎弟、渡邉邦門クン)を全く信用出来ないものの娘の為に何とかしようとするのですが、見事に空転しまくるのでした。

長女の律子(高島礼子さん)や長男の俊介(21世紀の裕次郎:徳重聡クン)もそれぞれ大きな問題を抱えていて、幸太郎お父さんは自分の離婚問題や子供達の難題などで悩みまくり孤軍奮闘します。様々なトラブルが「これでもかぁ〜、これでもかっ」と起こり捲る中で、みどりは煮え切らない敦也に見切りを付け、彼とは別れて生まれてくる子供は自分一人で育てる決心をするのでした。「お父さん、好きな人と別れるって、辛いことだね、、、」と泣き崩れる愛娘みどりを見た幸太郎はプライドをかなぐり捨て、敦也に頭を下げて「此の通りだっ、みどりと生まれてくる子供の事も考えてはくれないか」と嘆願するのですが、其の場に駆けつけたみどりは「お父さん、もういいよ」と敦也に別れを告げ、帰り道で倒れてしまうのでした、、、。

てな感じで終盤まで救い様の無い展開がつづくのですが、入院したみどりを見舞いに来た敦也は唐突に「俺はみどりを愛してるっ(キリッ!)」と変貌し、メジャー・デビューの話を反故にしてまで愛するみどりを選び、挙げ句の果てに「君の才能は捨て難いから結婚して子供が出来てもいいよ、契約しましょ」と手のひらを返されてプロへの道も開かれ「みどりさんも子供も俺に任せて下さいっ、団長!」と宣言し、団長もニンマリって大団円になってしまうのです。他の問題も全部すっかり解決しちゃって、めでたしめでたしってトンデモな最終回を迎えます。みどりちゃんは妊婦になっちゃってまして、おなかが大きな片瀬クンなんて初めて観ましたので「ファンには衝撃映像でしたよっ」てか、なんちゅー話なのよさ?ってツッコミどころが満載なので、DVD化されていないのが残念です。未亜たん入魂の「片瀬クンだけヴァージョン編集版DVD」で観直しただけでも、怪作だと断言出来ます。何もかもが「こんなの、あるわけないじゃん!」なのよさ。

関東では何度も20%超えを記録し平均でも19.2%と高視聴率でしたが、関西での人気が更に物凄く平均20%超えどころか最終回は30%を叩き出しました。制作者側はシリアスな作品のつもりだったのでしょうけど、個人的には爆笑しながら観ていたドラマです。片瀬クンの演技に関しては平均点以上をクリアしているものの、代表作と呼べる程ではなかったと思います。とは云え、研音主導作品ではない場に単身乗り込んで、並みいる豪華キャストの中でも存在感を遺したのですから、大いに評価出来るでしょう。確実に片瀬クンは、益々デカくなっていました。

てか、敦也の歌が物凄いっすね。「いい曲だねぇ〜、このまま、デビュー・シングルでイケルよ」とかオーデションで云われてる場面で、呑んでた酒を吹きましたよ。悪い事は云わないから、みどりちゃん、別れた方が好いよ。

敦也クンには、音楽的才能は欠片もないです。(キッパリ)


(小島藺子)


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「怪優・片瀬那奈・進化論」
中入りの那奈:「2005」

RELOADED〜Perfect Visual〜 [DVD]


2005年に、片瀬那奈は「テレビの国」に帰って来ました。前年の秋に女優回帰してからの片瀬は、3クール続けて連ドラに出演し、AUBEのCMにも出演し連動して女性ファション誌でも席巻します。夏からはバラエティ番組やアフリカ紀行特番へも出演し、二作で主演し、年末には「熟年離婚」にレギュラー出演です。一年間を通して、一般人もTVや雑誌で那奈ちゃんを観ない日は無いと云える日々が戻って来たのです。海外ロケも多い多忙な日々の中でも、トークショー等でファンと直接交流する機会も用意してくれました。立派ですよっ、御本尊様。

此の年には既に此処をリアルタイムで更新していたので、那奈ちゃんの八面六臂な活躍に度肝を抜かれました。正直に云えば、此処を立ち上げた2004年の終わりに、僕は「もう那奈ちゃんの先は長くない」と思っていました。だからこそ、其れまでの記録を遺さなければいけないと考えたのです。其の後の展開は、大いなる嬉しい誤算の連続となります。

来るべき2006年に、遂に片瀬那奈は其の眞の才能を開花させます。目くるめく怒涛の快進撃が始まろうとしていました。ゆえに2005年は正に「革命前夜」と呼ぶべき時です。様々な役柄を演じ乍ら、着実に片瀬那奈は逞しくなっていました。バラエティ番組でも其の特異な才能は発揮されつつあり、女優履歴に記しても然るべき「残り夏」(30minutes鬼、2005年9月24日放映)での摩訶不思議な演技は「ホラね、片瀬クンは単なる美人女優じゃないのよさ、えっへん!」と大いに古参ファンの溜飲を下げてくれました。

16才で衝撃のモデル・デビュウをし、17才から20才までの第一期女優時代を経て、21才で歌手に転身し、22才での女優回帰、其の歴史の全てが今、正に沸点に達しようとしていました。翌2006年、予想だにしなかった怪優が誕生します。其れが突然の出来事では無かった事は、此処までの歴史を紐解けばお分かりでしょう。さあ、皆様お待たせ致しました。

次回より、いよいよ「怪優・片瀬那奈」の降臨です。


(小島藺子/姫川未亜)


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「怪優・片瀬那奈・進化論」
act 020「小早川妙子」

小早川伸木の恋 DVD-BOX


 出演作:『小早川伸木の恋』全9話(フジテレビ系)
 放映日:2006年1月12日〜3月23日(毎週木曜日 22:00〜22:54、初回15分拡大版)
     平均視聴率 11.5%

 映像作品:「小早川伸木の恋 DVD BOX」(ポニーキャニオン PCBC-60980)
       2006年6月21日発売


運命の2006年が始まりました。24才になった片瀬那奈が年頭に挑んだ「小早川妙子」は、研音の大先輩である主演の唐沢寿明さん演じる医者・伸木の妻でヒロインです。お台場ちゃんは、名作「白い巨塔」での財前役と同じ医者役乍ら其の性格は真逆とのギャップを狙ったのでしょうが、「白い巨塔」で財前のエゴで誤診され死んでしまう弁当屋を演じたキチホンさんこと田山涼成さん(何気に片瀬クンと数多く共演しています)が今度は伸木を罠に嵌める越智助教授役で出演する等のツッコミどころが目立ち、ナナムジカによる大仰な主題歌「くるりくるり」と共に「世紀の怪作」として記憶されるドラマとなりました。(ちなみにナナムジカは翌年に同じく奇妙奇天烈なドラマ「女帝」の主題歌も担当します。)其の奇怪な作品での片瀬クンは、ハッキリ云って「小早川妙子の変」と名付けても構わない程の変しい変しい怪演をやらかします。

容姿端麗な妻で愛娘みーちゃん(神の子:北村一葉ちゃん)の優しいママである妙子は、反面、幼少時代のトラウマに起因するヒステリックで情緒不安定な「狂ったダイヤモンド」でもありました。自分以外の女性が例え仕事上でも伸木と関わる度に過剰に嫉妬し、包丁を振り回して暴れたり部屋を滅茶苦茶にする程に錯乱したり勝手に自宅マンションの鍵を変えて伸木を閉め出し伸木の友人で弁護士の仁志(藤木直人さん)に「伸木と離婚したい」と相談したりします。但し原作漫画と同じ性格設定乍らも余りにも身勝手な原作版とは違い、片瀬版の妙子には愛らしさがありました。

家庭での安らぎを得られない伸木はうっかり盆栽教室で知り合った作田カナ(紺野まひるさん)と関係を持ち、其れに勘付いた妙子もうっかり大学生の潤クン(山口翔悟クン:アンテツは此の時「もうリューケンドーは見ない!」と断言しました)と一夜を共にします。伸木「妙子と寝たのか?」潤「(こっくりうなずく)」とか、妙子「カナさんと、寝たんれしょ?」伸木「ああ、寝たよ!」などと身も蓋もない応酬の果てに、物語は離婚裁判へと発展するのでした。ちなみに、リューケンドーを「いつか殴る手帳」にしっかりと記したアンテツに「キス・シーンやベッド・シーンまで演じた唐沢さんは、どーなのよさ?」と訊いたら「唐沢さんは別にいいんですよ、ショッカー戦闘員でライダーマンですからね」と仮面ライダーマニアらしい回答が得られました。

DVDではバッサリとカットされた初回冒頭での大立ち回りから始まり、全篇に渡っての妙子の発狂演技が凄まじく、世間に「片瀬那奈って、一体、、、」と大いにイメージを覆させる事となりました。まるでジョーズが出現するかの如くタイミング良く伸木が他の女と一緒の現場に妙子が現れる演出は、爆笑を誘います。当時、片瀬クンが桂由美せんせいの「ブライダル・ファッション・ショー」で晴れ姿を披露した際にも、客席の奥様方が「アラ、コノコ観た事あるわね」「妙子よ、ホラ、小早川の」「ああ、アノ基地外嫁ね、普通にしてればベッピンさんじゃない」などと語っておりました。

上様(谷原章介さん)などの共演陣もモジャ公を除けば豪華で、キッちゃん(吉瀬美智子さん)が看護婦役でチラリと出てたりもしますが、またしても小川直也さんがプロレスラー役でゲスト出演しているのが注目に値します。「新宿暴走救急隊」での不甲斐なさに奮起したのか、小川は2005年末の吉田戦で本当に怪我をしてまで怪我人役に臨みました。ガチでリアルな姿勢は天晴れですが、役作りってそーゆーもんじゃないんじゃまいか?ハッスル!ハッスル!(死語)

然し乍ら、此の作品の眞の主役は「神の子みーちゃん」です。愛らしい風貌に似合わないドスの効いた単調すぎる台詞回しのギャップが生む破壊力はメガトン級で、怪演する片瀬クンをも食いまくっております。黙っていれば天使の様に可愛いのに、話した途端に物語を根底から覆すのですよ。ストーリー展開上でも、結局はみーちゃんが最後まで鍵を握っておりました。近年、大人も顔負けな上手い演技をしやがる子役が多い中で、こんなにも子供な姿を晒したみーちゃんは素晴らしいですよっ。片瀬クンの初めての御子を演じるに相応しい「史上最強の子役」です。

原作では「伸木はカナと再婚し、妙子は在ろう事か仁志を誘惑しできちゃった再婚し、更に成長したみーちゃんは潤クンと偶然に再会して惹かれ合い親子丼へ、、、」とトンデモすぎる結末を迎えますが(ま、単に原作者フーミンがポール・サイモン好きゆえに映画「卒業」みたいにしたかっただけなのだろうけどさ、、、そーいえばナナムジカの「くるりくるり」も「コンドルが飛んでいく」にアレンジがそっくりじゃん、、、)流石にドラマは其処まで無茶な展開にはなりません。そもそも仁志は原作では冴えない風貌の中年男で、藤木さんの様な綺麗な人が演じる役柄ではありません。ドラマでは最終回で離婚した妙子の引っ越しを手伝わされた仁志に、妙子が「あたし、仁志さんみたいな人となら上手くいったのかナァ」と唐突に告白じみた事を云いますが、仁志は「勘弁してよ、、、」と切り返すのでした。カナもあっさりと身を引き、伸木は独り身になります。可愛いみーちゃんがリューケンドーの魔の手に堕ちる心配もなさそうです。離婚してから逆に関係が修復している様に思える伸木と妙子が屋外で食事する場面でドラマは終りますが、其の最終場面のロケが天候不順で最終回直前まで延期されたなんてウラ話もありました。

予告の段階ではBGMにロネッツの「BE MY BABY」が流れていてワクワクしたのですが、本編では偏屈なフィル・スペクターからの使用許可が降りなかったのか無かった事になりました。挿入歌としてジェイムス・ブライトの「YOU'RE BEAUTIFUL」が使われ、特に妙子が苦悩する場面で頻繁に流れたので「小早川妙子のテーマ」として記憶される事となります。

私生活までもが妙子モードに染まる程に、片瀬那奈は此の役柄に賭けました。大いなる息吹が感じられる怪演に、あたくしも珍しく「妙子がんばれ!」とガチで全面支援を繰り返したものです。確かに、片瀬那奈は新たなるステージに上がったと思えました。箍を外した片瀬クンの暴走が始まったのです。


(小島藺子)


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「テレビでスペイン語」#05 再々再放送

NHK テレビでスペイン語 2010年 05月号 [雑誌]


NHK教育 6:00〜6:25

「知らないものを尋ねる」

 講師:貫井一美
 ナビゲーター:片瀬那奈
 パートナー:フリオ・ビジョリア・アパリシオ、マリア・ゴメス・ペドヤ
 リポーター:マルタ・マルティン・モリーナ


(小島藺子)



「テレビでスペイン語」NHK公式サイト


posted by 栗 at 06:27| TV | 更新情報をチェックする

「Sports Graphic Number PLUS」June 2010

Armed Forces


発行/(株)文藝春秋

「W杯が待ちきれない “輪”の雰囲気が大好き!」に登場。

カラー1頁(P55)

 Photo:Tamon Matsuzono
 Styling:Kozue Onuma(kind)
 Hair&Make-up:Rie Aoyama(nude.)


W杯に向けての特集本で各界著名人が展望を語る中で、俳優代表として片瀬那奈ちゃんが「サッカー莫迦おっさん」振りを発揮し語り倒しています。

もうすっかりこうしたサッカー関連本や番組へお呼びが掛かるのは、片瀬クンの定番業務となりました。他にもガンダム、ゲーム、家電、キューピー、等の趣味をネタに小金も稼ぎまくっておりまして「遊んでウハウハ」な姿勢はお見事ですね。

加えて、最近は「プロ花」絡みでゴルフ関連の雑誌への登場も目立ちます。高瀬リコを演じるまで片瀬クンはゴルフをやった事がなかったのですが、役作りで始めたら初心者を武器にインタビュウに応じたり、可愛いファッションから入ってゲームで特訓などと相変わらずの「カタセ流」で会得してゆきます。矢張り、御本尊様は常人では在りません。


(小島藺子)



「Sports Graphic Number PLUS」

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「プロゴルファー花」#06

ARIGATO!


読売テレビ、日本テレビ系 23:58〜24:38

「私本気出しちゃうぞ コーチに買収疑惑?」

リコに200打差を付けられた花だが、家族のためという決意を胸に巻き返しを図る。一方、リコは余裕の表れかラウンドを欠席し、今出川の迷惑を顧みずにかいがいしく彼に尽くす。そんな時、醍醐はリコが休んでいる間、彼女のスコアを108にすると発表する。リコ不在の中、花は連日アンダーパーをマークし、ラストラウンドを残してリコの合計スコアに追い付く。ミチルもトップまで5打差に迫り、花と二人で健闘を誓い合う。

■ キャスト

 加藤ローサ :野宮 花

 片瀬 那奈:高瀬リコ様

 高梨 臨 :戸田あゆみ
 上野なつひ :福島百合子
 高橋真唯 :尾口ミチル
 井上正大 :今出川 順
 石黒 賢 :醍醐一馬
 、ほか

■ スタッフ
 脚本:福田雄一
 演出:岡本浩一
 音楽:瀬川英史
 主題歌: ステレオポニー「OVER DRIVE」(gr8! records/Sony Music Records)
 挿入歌:May J.「Believe」(rhythm zone)
 チーフプロデューサー:堀口良則(ytv)
 プロデューサー:尼子大介(ytv)、森谷 雄(アットムービー)
 制作協力:アットムービー
 制作著作:読売テレビ



いきなりだナァと魅惑のモンロー・ウォークで闘いのリングから立ち去り、今出川クンへの一途な想いに賭けてメイド姿での甲斐甲斐しい乙女ちゃん振りを魅せた今宵の高瀬リコ様ですが、うっかり休んでいる間に花ちゃんに並ばれ、今出川クンからも何となく叱咤激励され、再び闘いの舞台に還って参りましたっ。其れにしても、醍醐コーチの「リコだったら、いいのっ」は、蓋し名言でしたね。

そうです。リコ様なら何をやらかしても許されるのです。中盤を迎え、リコ様と花ちゃんのガチンコ対決も盛り上がって参りました。されど、どんなに花ちゃんの兄弟愛やミチルとの友情が描かれても、高瀬リコ様の出現で全てを完食してしまうのです。今回は、トリッキーな数々の必殺技を封印しシリアス・モードに変貌し「初めて本気出しちゃうわよ」と宣言しました。其の凛々しい姿の、何と麗しい事かっ。

予選落ちし荒れる今出川クンに戸惑い乍らも「いいよ、そんな順クンも受け止めるから」と健気に向き合う場面の可愛らしさは何なのよさ。直後にジャガー・チェンジして再び決戦に向かう時に魅せる「正に怪獣王ゴジラの如く咆哮した表情」は、直後に流れた「怪物くん予告でのおーちゃんがミニラに見えてしまう」程の、ど迫力でした。其の緩急を使い分ける完璧な演技には、全く以て何の文句も付ける余地無しです。花ちゃん、ミチル、あゆみ、百合子も、みんな好い味を出しているのですが、贔屓目抜きに「リコ様は、ラベルが違う!」と云わざるを得ません。

今後も更に魅惑の展開が待っている様です。2010年の代表作どころか、片瀬クンの歴史上で現時点での最高傑作と呼んで差し支えないでしょう。「ダメ出し担当」のあたくしと致しましては、此処まで絶賛しちゃったら立場が無いのですけど、高瀬リコ様の前には屈服するしか在りません。潔くハンセンのラリアットを喰らった坂口の様に、云わせて頂きます。

「御本尊様、参りましたぁ!ぐわっ」(吐血)

ゲホゲホ、、、豊原みどりちゃんが上手く使いこなせず妊娠しちゃった道具は、こんな使い方も在るのですよ。こうなったら是非とも、遂にIWGPを戴冠した真壁と対戦して下さい。「掟破りの逆キングコング・ニードロップ」を炸裂させて、苦労人の真壁からあっさりとベルトを強奪しちゃってはくれないか。ミニスカート姿で露になるアノ逞しい太腿なら大丈夫だ。いや、今の片瀬クンなら、アフリカ象にだって勝てますよっ。ハネムーンで南アフリカに再び行かれた際には、是非ともチャレンジして頂戴。


(小島藺子)



「プロゴルファー花」読売テレビ公式サイト
「prohana」on Twitter

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2010年05月14日

「テレビでスペイン語」#06 本放送

NHK テレビでスペイン語 2010年 05月号 [雑誌]


NHK教育 0:00〜0:25

「値段を聞く」

 講師:貫井一美
 ナビゲーター:片瀬那奈
 パートナー:フリオ・ビジョリア・アパリシオ、マリア・ゴメス・ペドヤ
 リポーター:マルタ・マルティン・モリーナ


(小島藺子)



「テレビでスペイン語」NHK公式サイト


posted by 栗 at 00:27| TV | 更新情報をチェックする

「怪優・片瀬那奈・進化論」
act 021「山田バーバラ」

ビバ!山田バーバラ(3)<完> (講談社コミックスキス)


 出演作:『ビバ!山田バーバラ』全2話(テレビ朝日系)
 放映日:2006年6月30日〜7月7日(毎週金曜日 23:15〜24:10)


「小早川妙子の変」に続いて、2006年の片瀬那奈は二本の映画(後に詳述)の撮影と同時進行で主演ドラマに挑みました。其れは前年に主演した「香港バタフライ」と「いい男はマーケティングで見つかる」では燻っていた片瀬クンの真価がようやく炸裂した作品となります。原作は鈴木由美子さんの同名漫画で、正に「マンガ女優・片瀬那奈」の快進撃が始まるのです。

片瀬クンが演じた山田バーバラは、かつてはトップモデルだったものの42才になった現在は太ったオバさんに成り果てています。人生に疲れコンビニの冷蔵庫で凍死自殺を試みたところ20代の若かりしスタイル抜群の美人時代に戻ってしまい、再びブイブイいわせようとしますが、水に濡れると元のオバさんに還ると判明します。若いバーバラで純クン(内田朝陽クン)に積極果敢にアタックするバーバラでしたが純クンの父親が元カレ・天(杉本哲太さん)と分り、冷蔵庫で変身を繰り返しては濡れて元に戻る二重恋愛ドタバタ喜劇を繰り広げるのでした。原作では「ふしぎなメルモ」さながらに焦ってうっかり10才の少女になったりもしますが、ドラマでは其処までは描かれず結末も違っています。

オバさんになったバーバラを中島唄子さんが演じ、若いバーバラを片瀬クンが演じる「二人一役」ですが、バーバラの心象を吐露する全体のナレーションも片瀬クンが担当しています。海に入り太ってしまう場面では下半身だけ肥大化する特殊メイクを披露したり、内面が42才のオバさんゆえの過激な台詞や大胆な行動も厭わず演じ切り、其の後のコメディエンヌ路線を決定付ける基点となった作品でした。ようやく主演作でも「片瀬那奈、此処にあり」を大いに印象付ける艶姿です。マブダチ星村麻衣クンがエステシャン役で「うっかり女優デビュウ」していたりもしますが、何故か長州小力を始めとする「西口プロレス」の面々が多数出演しております。何で毎度毎度、片瀬クンにはプロレスが擦り寄ってくるのよさ。

単なる美人女優の一人と認識していた世間一般の方々には、2006年の片瀬那奈は大きく変貌したと映ったかもしれません。でも第一期女優時代から片瀬那奈を愛したファンにとっては、此の路線での爆裂は正しく待望していた事でした。「片瀬クンはやる時はやるのだ」と、遂に其の眞なる姿を魅せてくれたと、拍手喝采大絶賛となりました。此の作品の前編がオンエアされた翌日の2006年7月1日に、映画「デスノート完結篇」への出演が公表されます。「おおっ!銀幕でも那奈ちゃんが大活躍かっ」と盛り上がり、翌7月2日に名古屋で行われたトークショーに駆けつけた流星ブラッドベリーズ(未亜&うっぴー☆)に、片瀬那奈は無情にも「結婚引退宣言」を云い放ちます。「結婚したら仕事はヤメます!」とハッキリと明言したのです。「片瀬那奈24才、最後の暴走!」と考えれば、なるほど2006年前半の躍進は納得がゆく展開でした。「ならば良し、其の輝きをしっかりと最後まで見届けよう」と、僕たちは誓ったのでした。

が、未だ未だこんなもんじゃなかった。怪優・片瀬那奈は其の正体を垣間見せたに過ぎなかったのだと、怒涛の2006年後半に僕たちは思い知らされるのです。


(小島藺子/姫川未亜)


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「怪優・片瀬那奈・進化論」
act 022「夏目雅子」

夏目雅子写真集 HIMAWARI


 出演作:『ニッポン人が好きな100人の偉人・美女編』(日本テレビ系)
 放映日:2006年9月23日(土曜日 21:00〜23:18)


此の作品を女優歴に加えるのは如何なものか?とも思えますが、バラエティ特番の中での再現ドラマで「夏目雅子さん」を演じた片瀬那奈は確かに女優でした。

拾った紙コップのコーヒーを飲み干す場面や、役を降ろされ演出家の和田勉さんに詰め寄る場面など、全てが事実に基づいた「夏目雅子ストーリー」を忠実に再現したものです。「夏目雅子さん」はランキングで見事に首位に輝いた為、片瀬クンの演じるドラマも「落ち」で放映されました。

「もしもツアーズ」では何度もスカされ捲る片瀬クンの「入浴場面」も、此の時は実録物ならではの演出ゆえに大盤振る舞いで披露されました。「2001年のおとこ運」や「ビバ!山田バーバラ」でも麗しい姿は魅せて下さったものの、此処まで素っ裸(まぁ、当然肌色の水着は着ておりますが)で挑む姿を晒して下さったのは余りにも貴重です。正に「ヴィーナス誕生」だっ。そして、其れ等の作品は押し並べて映像作品化されず、伝説と化してゆくのでした。桂由美せんせいのファッション・ショーでの晴れ姿を、真っ正面から拝んだ直後にアンテツ&うっぴー☆に発したコトノハを、もういちど云わせて下さい。

「伝説は、真実です」

真実は、常に現場に在るのだ。


(小島藺子)


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「怪優・片瀬那奈・進化論」
act 023「横田めぐみ」

めぐみ―北朝鮮拉致ドキュメンタリーコミック (双葉文庫)


 出演作:『再会〜横田めぐみさんの願い〜』(日本テレビ系)
 放映日:2006年10月3日(火曜日 21:00〜22:54)視聴率 9.1%


此の作品も、大変厄介な案件です。片瀬那奈は前作の「夏目雅子さん」に続いて、実在の人物「横田めぐみさん」を演じました。御存知の通り拉致被害者である彼女の半生を描いた作品で、13才から15才までの少女時代を福田麻由子ちゃんが演じ、19才から28才を片瀬クンが熱演しました。

異国に拉致され極限状態まで追い詰められてゆく姿を、真摯に片瀬那奈は演じ切りました。「夏目雅子さん」役にも云えますが、実在の人物を演じるのは過酷な挑戦です。そんな中でも「横田めぐみさん」は最大の難役でしょう。此の作品に挑んだ事実だけでも、大いに評価出来ます。片瀬那奈が女優であるからとか、僕が彼女の大ファンだからとかを超えて、人間として片瀬那奈は立派だと賞賛します。

番組は、当時の政権に対するプロパガンダが大いに感じられる生臭い内容も含むのですが、未だ解決に到らない拉致問題を考える機会になるドラマ部分は是非DVD化して然るべきだと思います。


(小島藺子)


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2010年05月15日

「怪優・片瀬那奈・進化論」
act 024「楓」

信長の棺〈上〉 (文春文庫)


 出演作:『信長の棺』(テレビ朝日系)

 放映日:2006年11月5日(日曜日 21:00〜23:24)視聴率 17.8%

 (撮影:2006年8月上旬?〜8月25日)


2006年秋に、片瀬那奈は爆裂します。後述する連続ドラマ「鉄板少女アカネ!!」が10月15日より放送開始され、映画「DEATH NOTE the Last name」が11月3日に公開されます。そして此のドラマが11月5日に放映されたのです。時系列的にこんがらがってしまう程の大進撃です。

只、2006年7月2日の名古屋で発せられた「結婚引退宣言」を聞いてしまったので、25才の適齢期を迎える此の年に片瀬那奈はラスト・スパートを懸けたとも思えました。今にして思えば、まんまと片瀬クンの手練手管に引っ掛かったとも云えますが、当時の異常とも思えたワーカフォリック振りは其れを信じるには充分過ぎたのです。ところが、一旦ギアが入った那奈ちゃんは其の後も益々「一体、いつ休んでんのよさ?」と思える程の「仕事の鬼」と化してゆきます。

さて、此の作品は片瀬那奈が初めて挑んだ時代劇で、京都で撮影されました。主役の「太田牛一」を演じるのは、天下の松本幸四郎さんです。那奈ちゃんが演じた「楓」は山の民の娘で、牛一の亡くなった愛妻に瓜二つだった為に見初められ、彼と共に信長の死の真相を追う内に心が通じ合い結ばれる重要な役どころでした。原作で描かれた官能小説の様な場面は幸いにもなく、信長から授かった大切な金平糖を牛一が手で楓の口に与える演出(逆にエロい場面でもあります)から、いきなり「私のおなかには太田様の子がおりますっ」となり結婚しちゃいます。もう、此の頃の劇中では片瀬クンは子供を孕みまくりですよっ。

日曜洋画劇場枠での開局記念拡大版スペシャルドラマで、初めての時代劇ですので、舞台裏を明かしたナビ番組を観ても相当な苦労が在ったと感じられる作品です。「なんとか生きて帰れます」と素になって語る那奈ちゃんに強い決意を感じました。「矢張り、那奈ちゃんは最後の輝きを遺そうとしているのだ」と思えました。

其れを証明する様に、此の番組は「鉄板少女アカネ!!」と見事にバッティングして放送されたのです。形振り構わず!と思える事態でした。再放送や映画の地上波放映は兎も角(いや、其れも大いに問題ですけど)同一出演者の本放送ドラマが同時間に重なるなんて考えられない愚挙です。2010年の現在でも再現されている「片瀬クン vs 那奈ちゃん」が初めて敢行されたのが「2006年11月5日」でした。此の時も現在の「リコ様 vs スペイン姫様」も、決して在ってはならない「恥ずべき行為」です。但し、其の責任を片瀬那奈に負わせるのは断じて間違っていますよ。責められるべきなのは、スケジュール管理を怠ったスタッフじゃん。

そーいえば、女子マネちゃんから受け継いだ「新マネ★僕クン」のマネ日記は、全く以てつまんないぞ。だから無視してるわけよ。今後も記録対象とはなりません。あたくしがシュガーちゃんや女子マネちゃんを弄ったのは、ナンダカンダ云っても彼等の姿勢に「カタセ☆LOVE」を感じたからなの。特に女子マネちゃんが健気で真摯で面白かったのよさ。どーでもいいなら、わざわざ文句なんか云わないっつーの、なっ。(加藤絵里声で)


(小島藺子/姫川未亜)


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「怪優・片瀬那奈・進化論」
act 025「高田清美」

DEATH NOTE デスノート the Last name [DVD]


 出演作:『DEATH NOTE the Last name』(日本テレビ、松竹、日活、他)
 公開日:2006年11月3日

 映像作品:DVD「DEATH NOTE the Last name」(バップ VPBT-12687)
      2007年3月14日発売

 (撮影:2006年6月2日〜7月31日)


「ビバ!山田バーバラ」での「はっちゃけた怪演」で主演作でも遂に輝いた片瀬那奈は、いよいよ銀幕でも本格的に活躍します。人気漫画が原作の「デスノート」続編への登板です。片瀬は前述の通り既に2001年に「冷静と情熱のあいだ」でスクリーン・デビューを果たしていたものの、其れは僅か数十秒しか出番のない端役でした。ゆえに此の「DEATH NOTE the Last name」が実質的な銀幕デビューと云っても好いでしょう。「小早川伸木の恋」〜「ビバ!山田バーバラ」に続き、またしても漫画が原作です。前二作に関してはビジュアル的には原作に忠実なコスプレに近いものでしたが、此処での「高田清美」は原作とは掛け離れた設定及びビジュアルで登場します。

脚本自体が原作後半を大胆にアレンジし「L/竜崎(松山ケンイチくん)」と「夜神月(藤原竜也くん)」の対決に絞った展開に変えられました。ゆえに片瀬那奈が演じた高田清美も、ニュース・キャスターである事以外は原作とはかなり異なる役柄になっています。「L/竜崎」にも云える改変ですが、映画での「高田清美」は原作での複数のキャラクターを合体させているのです。片瀬那奈が高田清美を演じると公表された時に、研音公式BBSには原作の熱狂的なファンが荒らし目的でやって来て「髪を切れ!」などと謂れの無い罵詈雑言を書き立てました。アノですね、片瀬は当然乍ら原作を読んで、金子監督に自ら「漫画の高田さんはショートカットだから、髪を切りましょうか?」と打診したのですよ。するとガメラ金子は「いや、そのまま髪の長い片瀬那奈で演じて下さい」と却下したのだよ。原作と映画は別の作品なのです。全員がコスプレして原作をなぞっただけじゃ、素人の学園祭じゃん。ぜいはあ、、、

金子カントクは、只只、片瀬那奈を撮りたかったのです。ハッキリ云って、公私混同ですよ。ま、映画監督ってのはそんなもんですけどね。物語の中盤で死んでしまう高田清美ですが、クランクインもクランクアップも高田の場面だったと後に明かされます。デスノートを得た高田が事前に名前を書いた女性が死ぬ現場で待ち構えて路上でレポートをする場面が撮影初日で、高田がさくらテレビにおびき出されて車で向かい白バイの警官を殺す場面が最終日です。撮影期間中、まるっと片瀬クンを拘束したわけです。挙げ句に片瀬クンの美脚ばっか撮りまくっていたのですから、羨ましいかぎりですねっ。「何で高田清美は無意味に脚を出し捲くってるの?」と素朴な感想が多く寄せられておりましたが、そんなもん別に那奈ちゃんが好き好んで演じたわけじゃないじゃん。監督の金子が演出し編集したから、そーなったのよさっ。「映画って監督のモノでしょ?それぞれの役割があるでしょ?片瀬クンの役割は何?」と上原さくら声で云っちゃうぞっ。ぜいぜい、はあはあ、、、

果たして片瀬那奈は、デスノートを手にするまでの地味な印象と「第三のキラ」となってからの悪女振りの変貌を、見事に演じ切りました。追い詰められた時に拘束され目隠しをされた状態で、魅力のひとつである「目力」を禁じられ乍らも不敵に笑う演技にはゾクゾクします。絶命する場面での悶え苦しむ様は肉感的で、なるほどエロ金子が撮りたがったわけだと思わされます。徹底的なシリアス演技でも、片瀬那奈は充分に通用すると感じられました。

片瀬クンの宣伝隊長振りも際立ってきており、先行試写会では全国行脚します。特に、博多で夜に舞台挨拶した翌日の昼には札幌で舞台挨拶をしてしまったのには驚かされました。個人的には此の映画の初日舞台挨拶に駆けつけた時に、片瀬クンから此処を読んでいる事を知らされたのも衝撃的過ぎました。真っ昼間に友人たちと祝杯を上げて、自宅に戻りひとりになった途端に止めどなく涙が溢れました。其れで筆が鈍って提灯記事しか書けなくなったかと云えば、真逆で「おいおい、本人が覗いてくれてるんじゃ、益々過激に行かなきゃイカンぜよっ」と燃えてしまったのですけどね。


(小島藺子/姫川未亜)



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2010年05月16日

「怪優・片瀬那奈・進化論」
act 026「西豪寺エレナ様」

鉄板少女アカネ!! DVD-BOX


 出演作:『鉄板少女アカネ!!』全9話(TBS系)
 放映日:2006年10月15日〜12月10日(毎週日曜日 21:00〜21:54、初回10分拡大版)
     平均視聴率 8.8%

 映像作品:DVD「鉄板少女アカネ!! DVD BOX」
      (ハピネット・ピクチャーズ BBBJ-9234)2007年3月23日発売

 (撮影:2006年9月14日〜12月5日)


此の連載のカテゴリ・タイトルが「エレナ」である事実でお分かりに通り、此の「日曜劇場」で史上初の一桁数字を叩き出し打ち切りの憂き目に逢ってしまった「鉄板少女アカネ!!」で片瀬那奈が演じた「西豪寺エレナ様」こそが、「怪優・片瀬那奈」を決定付けた記念碑的なキャラクターです。そして、此の世紀の当たり役は、もしかしたら存在しなかったかもしれなかったのです。千載一遇のチャンスを、見事に片瀬那奈はモノにしやがりました。此の作品が無ければ、後の「美月うらら姫」も「高瀬リコ様」も居なかったかもしれません。

何ゆえ、こんなにも面白い「西豪寺エレナ様」が打ち切られなければならなかったのでしょう。「世界バレーボール」中継の延長で放送時間が余りにも不安定だったからでしょうか?はたまた老舗の「日曜劇場」枠にはマッチしない破天荒な内容だったからでしょうか?片瀬クンが「信長の棺」の放送と見事にバッティングしたばかりでなく陣内さんもバッティングする等の「普通なら考えられない」事態が続いた事実からも、何らかの裏事情は感じられます。ま、そんな「片瀬那奈マネ日記」みたいな裏話は「此処の本分」でも「武士の一分」でもありません。ま、此の面白さが分らない片には「おまいは呑気に華麗なる月9でも観てろ!」と云うしかないです。いえ、別に他意はないです。

さて、「鉄板少女アカネ!!」は、またしても原作が漫画でした。「那奈ちゃん、全部マンガだよ、片瀬クン」と「マンガ女優道」を邁進して来た片瀬那奈ですが、此の「西豪寺エレナ様」は「高田清美」など比較にならない程に「片瀬那奈のオリジナル」になりました。何しろ、原作での「西豪寺エレナ様」は僅か二話に登場するだけの端役なのです。他の設定も原作とは全く違っていますが、「西豪寺エレナ様」が堂々とメインでアカネのライバルとして君臨するのが最も大きな違いでしょう。

つまり、片瀬那奈は自ら「西豪寺エレナ様」と云うキャラクラーを創造したのです。其の暴走度は回を重ねるごとに歯止めが効かなくなってしまい、完全に主役のミクロちゃんも並みいる俳優陣も食いまくってしまいました。一体、何が此処まで片瀬クンを弾けさせているのか?と我が目を疑う程に熱狂し爆笑しまくったものです。秘書の北村(デビット伊東さん)と鳴海(大友みなみさん)とのトリオも楽しく、其の三人コントは現在の「高瀬リコ様」でも継承されています。

此の作品では、オープニング・ナレーションを秀島史香さんが担当しているのも、未亜たん&うっぴー☆にとっては嬉しかったです。そう云えば「ふみか、かわいいよ、ふみか」は、先日(2010年5月5日)に御結婚なされたそうで、おめでとうございます。「ふみか、ひとづまだよ、ふみか」になっても、可愛い声は不滅です。

さて、ドラマ版でのストーリーを何となく振り返りましょう。物語は、母を亡くし父も失踪し17才でお好み焼き屋「ちゆき」を切り盛りする「神楽アカネ(ミクロちゃんこと堀北真希ちゃん)」が「父・鉄馬」の多額の借金(那奈千万円!)を理由に立ち退きを命じられるエピソードから始まります。其れは、鉄馬を東京フードパークの鉄板部門に料理長として迎える条件を「美食王・嵐山(竜雷太さん)」に突きつけられた西豪寺グループの若き女社長「西豪寺エレナ様」の策略でした。ダイビング土下座までやらかし店を守ろうとするアカネを見た嵐山は、アカネの負った借金を肩代わりする代わりに「三ヶ月後に鉄馬を超える豚玉を焼けっ!」と分けが分からない事をぬかします。天下無敵のエレナ様も、何故か嵐山の命令には逆らえない御様子です。アカネの初恋の人「心太(塚本高史くん)」や謎の男「黒金(陣内孝則さん)」と共に、全国各地から鉄馬の名前で送られてくる食材を頼りに修行の旅に出るアカネと、どーゆーわけか西豪寺エレナ様は行く先々で必ず遭遇し、料理勝負を繰り広げるのでした。

「熱くて悪いかっ!」と健気に対戦するミクロちゃんがエレナ様の手下どもを次々と打ち負かしてゆくのですが、800億円もの大金を事業に投資したエレナ様は、アカネを知り尽くす心太を対戦相手にスカウトしアカネを追い詰めます。其れを画策した黒幕でも在り乍ら「勝負に勝った方にしか、鉄馬には逢わせないっ!」等と理不尽な事を云い出した嵐山は、なな、なんと鉄馬の父親でアカネの祖父だったのですっ。しかも、鉄馬は既に死んでいましたっ。正に「ええぇ〜〜っ!」(ミクロちゃん声で)ですよ。存在しない鉄馬を探せと云われ、多額の投資をしたエレナ様は茫然自失です。嵐山は最後の対戦相手に、実は鉄馬のライバルだった黒金を用意していました。何もかもが、嵐山のエゴだったのかっ。恐るべし、美食王!てか、何で只の「食い道楽じじい」がそんなに偉いのよさ、、、。

しかし!流石は西豪寺エレナ様です。宿敵ミクロちゃんの情に訴える「掟破りの逆土下座」でまんまとミクロちゃんを懐柔し味方に引き込み、黒金との対戦もちゃっかりプロデュースして、屈辱を与えられた嵐山&黒金をミクロちゃんとの共闘で打ち破り、フードパークも成功に導くのでした。めでたしめでたし、、、。と大雑把に振り返っても「なんじゃこりゃ」と云うしかない荒唐無稽なお話です。特に終盤の「嵐山はアカネの祖父でした」とか「鉄馬は死んでました」とか「心太も黒金も嵐山の手先でした」とか、もう投げっ放しの打ち切りスープレックスが連発される展開には目眩がしました。もう此の際だから「アカネとエレナ様は生き別れた姉妹だったのだ!」とか云われても驚かない程に「どーにでもして頂戴」な、スットコドッコイ脚本じゃまいか。

最初の内は「エレナ様が金にモノを云わせたフードパーク店舗を進出させ、閉店の危機にある老舗料理店をミクロちゃんが救う」と必然性があった勝負も、後半には「病気で死にかけた松茸ババアの跡継ぎを決める為に二人の息子に代わってエレナ様とミクロちゃんが対決するものの、松茸ババアは仮病で、エレナ様は呆れ返って試合放棄」などと破綻しまくり、最早「勝負の為の勝負」へと転げ落ちてゆきます。イコちゃん的には大好物な物件ですけど、「平均 8.8%」で「打ち切り」は世間一般常識的視点からなら当然でしょう。此れが20%とか超える世界だったら、あたくしはもう「ゼンキロ」なんか書かなくてええわけだ。2010年の現在でも「プロ花」第五話は「3.9%」だったのよさ。あんなに面白いのにね。「数字じゃないっ♪」と歌いたいっ。

そんな出鱈目な世界でも、片瀬那奈は踏ん張ったのです。最終回の決戦では何故か髪をピンクに染めておりますが、直前の番宣で「王様のブランチ」に出演し「何故、ピンクきのこ頭なのよさ?」と訊かれた片瀬クンは「もう、このくらいやらないと誰も観てくれないと思いまして」と云い放ちました。其の恐るべき女優魂に「朝に逢った時にはエレナ様は金髪だったんですけど、本番になったらピンクになってたんですよ」と明かしたミクロちゃんも、大きな目をパチクリさせつつ絶句しておりましたよっ。此の命懸けとも云える怪演には、世間も「片瀬那奈って、何なのよ?」と注目せずにおれなくなったのでした。正直に申しますと、あたくしは此の「西豪寺エレナ様」が永遠に片瀬那奈の最高傑作になると思っていました。ところが、其の予想は次々に覆されてゆくのです。今振り返れば「西豪寺エレナ様」は、正に「怪優開眼」の時でした。


(小島藺子/姫川未亜)


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「怪優・片瀬那奈・進化論」
中入りの蛸:「2006」

片瀬那奈 2006年度 カレンダー


2006年は、片瀬那奈の女優歴に於いて余りにも芳醇な時でした。其の後も2010年の現在に至るまで片瀬は女優として更に大きく成長しますが、其の雛形は全て2006年に演じたと云っても過言ではないでしょう。

小早川妙子に始まり、山田バーバラ、高田清美、と連なった「オカルトもコメディもシリアスも何でも来い!」な「マンガ女優路線」に加え、初の時代劇や実在の人物役をもしっかりと演じ切り、其の積み重ねの上に爆裂しまくった「西豪寺エレナ様」に至った濃密な年でした。其ればかりか、片瀬は既に翌年に公開される「きみにしか聞こえない」の撮影も終えており、エレナ様の興奮が冷めやらぬ年末には「らんぼう2」の撮影に臨んでいたのです。CMも、クアトロ4ウーマン、ビューティーラボ、ポカリスエット・イオンウォーター、NTTドコモ関西キッズケータイ、と次々にに起用され、しっかりとファンと交流するトークショーや舞台挨拶も人並み以上に行っていました。恐るべき殺人的なスケジュール!立派過ぎますよっ、御本尊様。

どんな役柄でも演じられる稀有な女優として、片瀬那奈は引っ張りだこになって来たのです。那奈ちゃんに逢った事がある片になら説明不要でしょうけど、本当にマジでガチで「あんなに好い子はいないっ!」って断言出来る程に那奈ちゃんは素晴らしいんですよ。逢えば誰もが好きにならずにいられない素敵な人なのです。当然乍ら業界での評判も高いのでしょうし、オファーが殺到するのも宜なるかな、なのです。其の全てに真摯に取り組む姿は、美しいです。そんな最中に発せられた「結婚引退宣言」は、真面目な片瀬クンならではの本心でしょうが、多忙な女優業に加えて25才の誕生日を迎えた2006年11月7日には「So close, 7」を立ち上げデザイナーとしても活躍します。バラエティ番組での「おもしろいおねえさん」振りも好評を得て、10月からは「フェイク・オフ」の司会も担当していました。

うっかり結婚引退とか云ってられない立場に、片瀬那奈は祭り上げられていたのです。もうどうにもとまらないっ。ファンといたしましても「いつだってヤメたきゃヤメてもらって結構だ。那奈ちゃんがシアワセなら其れで好い。でも、ヤメられないでしょ?やっと此処まで来たんだもん。どーなのよさ?」と、もう気分は御本尊様と一蓮托生です。何せ、もう未亜たんとアンテツあにいは、此の年には遂にうっかり公衆の面前で正座して那奈ちゃんを拝んじゃったんですから、引っ込みが付きませんよっ。僕たちは此れまで何度も、那奈ちゃんの急激な変貌に驚き乍らも追わずに居れなかったのです。歌手に専念した時も、再び歌手から女優へと回帰した時も、振り落とされずに残ったじゃないか。片瀬那奈が今後も何をしようとも、挑み続ける覚悟はとっくに出来ていました。

2006年の大躍進劇は、繰り返しますが突然に降って湧いたのではなく、其れまでの長き片瀬クンの積み重ねが満を持して開花した成果です。2006年10月30日、西豪寺エレナ様に歓喜し、楓や高田清美を待っていた時に、来るべき2007年に片瀬那奈が初舞台に挑むと公表されます。鴻上尚史さん演出の「僕たちの好きだった革命」でヒロインを演じると報じられ、既に稽古に入っているとも書かれていました。鴻上さんは「ナナは初舞台だが、俺は歌手でステージに立っているのを観て舞台度胸を知っているから心配してないっ(キリッ!)」と断言しました。片瀬那奈が歌手活動に賭けた日々は、決して無駄ではなかった。そして、西豪寺エレナ様が片瀬那奈の頂点でもなかった。

物語は、未だ始まったばかりだったのです。


(小島藺子/姫川未亜)


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