今日は「ナイアガラ記念日」だから、予定通り「NIAGARA CM Special Vol.1 3rd Issue 30th Anniversary Edition」を買いに行きました。
「おいおい、那奈拾トラックも入ってるぞ。」
なんじゃこりゃ。1995年のCDでも41トラックも入ってるんだよね。その前の1983年盤では50トラックだったけど、オリジナル・アナログ盤に溯ると、メドレーになっていたので曲数とは云えないけど「13トラック」だったわけですよ。まあCMだから「15秒」とか「30秒」とかの曲も多いわけだけど、其れにしたってCD壱枚に「70曲」って常軌を逸しているぞ。「斎藤ネコ」は「50曲」だし「のこいのこ」だって「62曲」なのに、、、「キダ・タロー」は「77曲」入りだったけど弐枚組で廃盤なんだよ。こんなの「効果音のCD」でもなかなか無いぞ。壱枚に「那奈ちゃんが10人いる」って。
(「いや、ちがう」)
「MANY BONUS TRACKS」って、、、「2 MANY BT」じゃん。
(「そうぢゃないんだ」)
「やっぱり、大瀧師匠って、狂ってる」
(「狂ってるのは、イコちゃん」って、いきなりあたし?)
あっ。「革命」を知らない片には「理解不能な展開」だったな。
また此れが面白いから困っちゃう。そんでもって、もっといいことおせーてあげようか?70曲も入ってるのに、1995年盤まで入っていた曲がごっそり抜けてます。なんと、今回は1973年から1979年の途中までの楽曲で構成されていました。其れでも70曲。ブックレットが相変わらず分厚過ぎる。「レココレ」での、ケンタの「全曲ガイド」も、どーかしてるって。
「聴いてる間に、読み終わりません。」
でも、語りたくなる気持ちは解ります。何故なら「CM曲」こそが「ナイアガラ・サウンド」のエッセンスを凝縮したモノだからです。たった30秒程の楽曲に込められたアイディアを膨らませて、後に「三分間」へと発展させた楽曲も多いのです。ですから此れは本当に「70曲入り」なんですよ。曲ってさ、長けりゃええってもんじゃないのよさ。
そして、一緒に買いそびれていた「ハリー細野 クラウン・イヤーズ 1974-1977」も買いました。「HOSONO BOX 1969-2000」も当然持っていますけど、此れは買わなきゃね。はっきり云ってしまうと、あたくしが大好きなハリーは「はらいそ」までなんですよ。もともと「YMO」の人ではないのです。其れは、もう仕方ないことなんです。とっても嫌らしい云い方ですけど「ベースやギターを弾いてうたを歌う細野さんをリアルタイムで先に観てしまった」わけで、其の時の僕が「10代だった」だけです。でも、やっぱり、此ればっかりは、もう取り返しがつかないことでしょう。
其れで、ラーメン食べて「バラサバラサ」と帰ってきますたとさ。おしまい。
てのは嘘で、他にも沢山買いました。僕がソウルを現在の様に好んで聴く様になったのは、わりと最近のことです。ブラック・ミュージックよりも、屈折したロックの方が好きでした。でも大昔から熱中していた様な気分でも在るんです。其れは細野さんを中心にした「ティンパン系」を当時ずっと聴いていたからだと思います。
色んなことって巡ってしまうわけですが、なんだかんだ云っても1970年代の音楽が気持ちいいんです。其れはきっと、僕が歳を取ってしまったからでも在るのでしょう。だけど、僕はアノ頃、食事を我慢してお金を貯めてレコードを買っていたんです。其れでも、レコード店へ行くと膨大な数の聴いたことのない音源が在ったんです。今、新しく作られるCDや音楽配信を追うよりも、アノ頃聴きたくて仕方がなかったレコードこそを、僕は聴かなければいけないと思います。
片瀬那奈が「青春」と断言するミスチルの新作が沢山売れていても、僕にはラジオやTVで流れるのを聴くだけで充分過ぎるのです。片瀬クンと僕は、おんなじ「青春」を生きてはいない。だからこそ、コリーヌよりもデニースに手が伸びるのでしょう。されど、僕と片瀬クンが音楽に対して求めている「何か」は、もしかしたら「おんなじ気持ち」なのかもしれません。
それは、僕がどんなに「片瀬那奈ちゃんが好きな音楽」を聴いても、生涯理解出来ないと思います。それよりも、シリータやデニースを聴いていた方が、近づける様な気がするんです。だから、片瀬クンにシリータを贈ったのは、かなり図々しい行為でした。僕は、かなり迷った。本当は、そんなことをしなくとも良かったんです。(いつのまにか「片瀬噺」になってるけど、気にしないで下さいナ。)
さて、「レココレ」の大瀧さんのインタビューは毎度のことですけど、素晴らしいわけですが、残念な誤植が在りました。「レッツ・オンド・アゲン」と「イエロー・マジック・オーケストラ」が発売されたのは、1978年11月25日です。(「10月25日」と書かれています。ライナーでは正しく「11月25日」になっていますので、師匠や湯浅さんの記憶違いではなく、編集部のミスだと思われます。)此の日を間違ってもらっちゃうと、いくら「平成風俗」に見向きもしなくなったあたくしでも「おやっ?」と気付くんですよ。
初出「COPY CONTROL」 (小島藺子/姫川未亜)