猪木が初めて「卍固め」を公開したのをTVで観た記憶が在ります。何でかと云うと、その前の週の中継でジャイアント馬場が「コブラツイスト」を決めたので、此れは猪木が新必殺技を出さなければイカン!と期待させたからです。其の当時は「日本プロレス」と云う団体に馬場も猪木も居て、タッグを組んでいたのですよ。
馬場さんってゆーと、晩年の「楽しいプロレス」の印象が強いでしょうけど、「馬場と猪木ではどっちが強いか?」と訊かれたなら、当時はほぼ全員が「馬場」と答えたんじゃないかな。兎に角、デカイし、動きも早かったし、空を飛んだりしたんだもん。ま、ドロップ・キックなんだけど、馬場がやると「32文ロケット砲」って技になっちゃうわけですよ。おんなじ技でも、馬場がやれば其れだけで「オリジナル」だったんです。
つまり、馬場に「コブラツイスト」をやられちゃうと、猪木の立場は無いんです。見劣りしちゃう。馬場の方が単純にデカイから効くんじゃまいか?って観ただけで思わせるのです。でも、馬場は「イノキくんに教えてもらった」と云いました。ならば、もう「猪木は新たな技を開発したんだな」と子供でも分ったね。
「卍固め(オクトパス・ホールド)」は、猪木が初公開して確かTVで名前を募集したんだよね。で、「アントニオ・スペシャル」に決まったのだけど、あんまり呼ばれなくなっちゃったね。
「ジャーマン・スープレックス・ホールド」なんか、ゴッチが日本で初公開した時に「今の技は何ですかっ?」とアナウンサーに訊かれた解説者(東スポの桜井サン)が(当然、名前なんか誰も知らないわけだが)あまりの衝撃に「あれは、原爆固めですっ!」と答えちゃったから、しばらく日本名はそんなトンデモだったのです。
ゴッチも名前なんか決めてなくって「ドイツで考えたから」って単純明快な理由で「ジャーマン」になったんだけど。其の技が後に女子プロレスで進化?して「日本海式竜巻原爆固め」とかになっちゃうんですよ。パワーボムの変型で「ライガーボム」ってのが在るけど、アレを考案したのは「獣神サンダーライガー」ではなくて「デビル雅美」です。ケンスキーが使ってる「北斗ボム」も嫁の北斗が(技を失敗して)思いついたもんです。てか、アレは細い北斗が苦肉の策で考えてやるから説得力があったので、筋骨隆々なケンスキーがやったんじゃ駄目なんだよなぁ。
ま、必殺技でもやっぱ猪木が一番面白かったね。幻の「アントニオ・ドライバー」や「鎌固め」「延髄斬り」あたりはまだいいとして、「コンマ数秒早い逆ウエスタン・ラリアート(どう考えても理にかなってない!)」なんてのも、まだかわいい方で、酷評されたのにチャッカリ技にしちゃった「アリ・キック」なんてのまで在る始末。何やっても技になっちゃうのよ。挙げ句に、「腕折り」だの「怒りの鉄拳制裁」だの「チョーク・スリーパー」だの「目突き」だの「疑惑の金的蹴り」だの、、、あのね、うんとね、
「 全 部 、 反 則 で す 。 」
初出「COPY CONTROL」 (小島藺子)
【初出時のコメント】
今更だけど、ふんどしちゃんの「泣き虫」を図書館で借りて真面目に読んでみますた。高田ってホントに猪木が好きなんだな。やってることおんなじ。猪木は弟子に自分の色んな部分を分け与えたね。つまり、それじゃ猪木を超えられないわけだが。
田村と引退試合をやったトコまでだから、泥酔して「僕は一生タカダさんについていきますっ!」ってサクが電話するくだりには泣けた。田村を許した様に、いつかサクのことも許せたら、きっともう少し強くなれるね。でも、それだけじゃ益々猪木のコピーに近づくってことにもなる。
で。「U」もプロレスだったってのは、ファンも薄々感じて居ても本人が云っちゃイカンな。ヒクソン戦だって「プロレスを背負った気はない」とか云うけど、そりゃ違うよ。おまいがプロレスラーだから、Pちゃんは誕生したんじゃないか。
こーゆーことやるコは、そのうち「Pちゃんも筋書きがあった」とか云い出しかねない。
でも、高田ってなんか憎めないよなぁ。かわいいよ。
Posted by イコ at 2006年11月26日 17:30
あれ〜、パワーズ君の話じゃなかったの?
なんだぁ・・・
Posted by eric at 2006年11月26日 21:29
↑嬉しいリアクションありがとう。
さて、此処で質問が在ります。
「四の字固め」と「8の字固め」の違いとは何でしょう?
簡単に云うと技の入り片が違うんですけど、
ま、詳しい答えが知りたいのなら、こちらでどーぞ。
「プロレス技辞典」
//waza.fc2web.com/index.html
Posted by イコ at 2006年11月28日 03:13