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2006年06月25日

「行列のできる法律相談所」

鉄腕アトム(18) (手塚治虫漫画全集 (238))


日本テレビ 21:00〜21:54

司会/島田紳助、松本志のぶ
弁護士軍団/北村晴男、住田裕子、橋下徹、丸山和也
ゲスト出演者/泉ピン子、磯野貴理子、片瀬那奈、要潤、佐藤B作、島田洋七、ブラックマヨネーズ


やはり声の調子が良くない頃に録画した様です。(謝ってました。)イントロから初登場の那奈ちゃんに、紳助さんが絡みまくる展開。嗚呼、また「デカイ」って言われそうだな。ホントに172センチなんですけどね。

那奈ちゃんはガハハ笑い連発で、始終楽しそうでした。B作、おいしいな。(ぼそっ)で、エイプリルフールの可哀想なひとって、誰だろ?


(姫川未亜)



posted by 栗 at 20:55| TV | 更新情報をチェックする

「夢みる歌謡曲」第1章の2:
片瀬那奈「MY LIFE」

Babe(通常)  (CCCD)


片瀬那奈の歌手デビュー作「GALAXY / TELEPATHY / FANTASY(2002)」は、明らかなカイリー・ミノーグ日本語化路線であり、「GALAXY」に関しては北京語盤(「Dun Dun Dun」容祖兒)と英語盤(「Dangerous To Me」Ladybird)もほぼ同時に発売されました。それだけカイリーの「Can't Get You Out of My Head(2001)」は革命的なヒットチューンだったのです。

面白いのは同じ楽曲でありながら、片瀬那奈だけが「GALAXY」と「TELEPATHY」の二曲で「Can't Get You Out of My Head」の翻訳を試みている点です。「Dun Dun Dun」と「Dangerous To Me」は「GALAXY」と「TELEPATHY」を足した様な出来映えになっていて、これは「Can't Get You Out of My Head」から片瀬那奈の二曲へ発展してから再び統合された様な印象を受けます。

もう一曲の「FANTASY」は、アニメの主題歌であった為かよりポップな路線になりましたが、後にアルバムに収録される際にアレンジが一新されます。この楽曲は、ユーロビート時代のカイリーを彷彿とさせるもので、デビュー三曲がカイリーへのオマージュであるのは疑う余地はありません。リアルタイムで洋楽のキラーチューンを翻訳するのは、ヒッパレ時代からの歌謡曲の常套手法です。さらに「GALAXY」と「TELEPATHY」のリミックスを収録した5曲入りのシングルは、avexのお家芸とはいえ、もはやミニアルバムとすら言える体裁です。しかもピクチャーレーベル6種封入り。内3種の追加プレス「ウインターヴァージョン」は公式告知なしのレア・アイテムです。

つづくセカンド・シングル「Babe(2003)」は、タイトルトラックこそ再びカイリーの「Love at First Sight(2001,2002)」の「完全なるショートケーキ」ですが、カップリングの三曲「MY LIFE」「for you」「Babe(Huge remix)」では、ダンスミュージックへの果敢な挑戦が試みられていました。

「Babe(Huge remix)」は2003年6月夭折した天才サウンドクリエーターHugeによるリミックスで、片瀬那奈と同い年の彼による斬新なこの作品はライヴ時代の片瀬那奈がセットチェンジの際に頻繁に流した為「テバサキ5のテーマ曲」としても知られています。「MY LIFE」「for you」の作詞は片瀬那奈自身が担当し、そのアレンジははっきり言えば「古いハウス」です。特に「MY LIFE」はマドンナに例えるなら「Erotica(1992)」を連想させます。10年掛かって、やっと歌謡曲がマドンナに追いついたとも言えるでしょう。そして、このまるで「Deeper and Deeper」を翻訳した様な楽曲で地団駄する片瀬那奈に、あたくしは限りないシンパシーを感じるのでした。(つづく)


初出「COPY CONTROL」 (小島藺子)



posted by 栗 at 19:06| YUMEKAYO | 更新情報をチェックする

「夢みる歌謡曲」第1章の1:
片瀬那奈「DJ : NANA」

TELEPATHY(初回)(CCCD)(DVD付)


片瀬那奈の第一期歌手時代の音源は「RELOADED〜Perfect Singles〜」と云うベスト盤CDで、其の全シングル曲を容易に聴くことが出来ます。嬉しいことに大傑作アルバム「TELEPATHY (CCCD)」と、ミニ・アルバム「EXTENDED (CCCD)」も絶賛発売中で(出来ればCDで再発して欲しいのですけど)、この三枚を入手すれば「歌手・片瀬那奈」が目指した世界がほぼ完全に音源的には検証可能です。是非、お買い求め下さいナ。

さて、片瀬那奈が行った歌手活動とは、一体なんだったのでしょう?シングル全曲を収めた「Reloaded(2005)」を聴くと、その多様な音楽性と揺るぎない大衆性に驚かされます。片瀬那奈の音楽は、一貫して歌謡曲であろうとしながら、明らかに洋楽志向であり、到底「女優の余技」を超えています。事実、彼女は女優を休業して音楽活動に専念したのですよ。

そこまで真摯な歌手時代の片瀬が、ライヴで歌うだけではなく「DJ : NANA」として自ら皿を回して居た事実は、永遠に語り継がれるべきです。当時、その意味を理解出来なかったとしても恥じることは全く在りません。彼女が進み過ぎていただけです。

コアな洋楽ヲタとしても(一部で)知られる片瀬那奈は、明らかに新たな音楽を作ろうとしていました。それが、カイリー・ミノーグの歌謡曲化から始まったのは伝統でもあり、ある意味盲点だったのです。現在でこそ一般的になった「カイリーの翻訳」を、あの時点でやったのだからね。これだけでも歌謡曲史上に残る快挙です。ちなみにカイリーの元ネタは、何度でも云いますけど、マドンナです。

問題は、それまで有り得なかった洋楽の歌謡曲化が「片瀬那奈」によって実現したことです。洋楽者からは当然「パクリだ」と揶揄されました(あたくしもそのひとりでした)けど、先駆者ってのはそんなもんです。兎に角、片瀬の冒険なしには、以後の「日本語ダンス・ミュージック」の歴史は違っていました。

そして、唯一のフルアルバム「TELEPATHY(2003)」で展開された世界観には、目眩がしそうです。この作品はコアなハウス好きな片にさえ注目されましたけど「甘いナ」って云われましたね。当然ですよ、ソコを狙ったんだもん。それが「歌謡曲」なんだもん。でも、「歌謡曲」としては行き過ぎていたんだよね。で、今聴くと全然普通なんだけどな。(ぼそっ)

そんな片瀬那奈が到達したのが「Extended(2004)」でした。このカバー・アルバムにこそ「歌謡曲の謎」が詰まっています。先行シングルとして発売された「ミ・アモーレ」を自らリミックスしてライヴ前に流した(他は全部洋楽)「DJ : NANA」に、あたくしは「歌謡曲の未来」を観ました。そして、それはその通りになったよ。

片瀬那奈が、ふたたび歌うなら、またきっとそんな魔法が生まれるのさ。(つづく)


初出「COPY CONTROL」 (小島藺子)



posted by 栗 at 01:08| YUMEKAYO | 更新情報をチェックする