ボブ・サップが14日(現地時間13日)の「K-1 オランダ大会」で行われる予定だった「アーネスト・ホースト戦(彼の母国オランダでの引退試合)」を、直前でボイコットしたことが、最近のバトル面の一番の話題になっています。なんだかなぁ。あたくしはTV中継中に「片瀬クンの昔のドラマ」に夢中になっていたので、観ていません。最近はプロレスも総合格闘技も、TV中継すら思い出さないと観ない様になってしまいました。
さて、此の「サップのドタキャン問題」が「アングルじゃないか?」と云う片もおられる様ですけど、全く練習していない解説者のピーター・アーツが代役で出たのだから、ガチなんでしょう。ホーストもアーツもオランダの英雄なので、観客はカード変更を最初は喜んだらしいのだけど、結局「あまりの塩試合にブーイングが飛んだ」と云われています。ま、あんまり興味はないんだけどさ。
てかね、あたくしは、1985年12月12日の宮城県スポーツセンターにいたんですよ。そうですよ、あの「超獣」ブルーザー・ブロディを観にいったのよ。なのに、彼は仙台に来なかったんですよ。「IWGPタッグリーグ戦」の決勝戦が、仙台で行われるって云うことから「変だな?」とは思ってはいた「捻くれたプロレス者」ではありましたけど、まさか優勝戦に出るブロディとスヌーカがボイコットするなんてなぁ。
あのですね、リーグ戦の星取りで「ブロディ・スヌーカ 組」の決勝進出が確定していて、同点2位の「猪木・坂口 組」と「藤波・ケンゴ 組」で決勝進出戦をやって、勝ち上がった方が「ブロディ・スヌーカ 組」とやるってことになっていました。だから、猪木かドラちゃんの試合をふたつ観れるわけですよ。美味しいよね。しかも、UWFが乗り込んで来ることも決定していましたので、前田や藤原も来てくれるんじゃまいか?なんて甘いことまで考えていたのです。
でも、肝心なブロディすら来なかった。あたくしは「暴動」の悪寒にガクブルでしたよ。もう、それくらいしか楽しみはなかったって位に、落胆していました。「地方をなめるなっ!」「ブロディを出せっ!」とヤジが飛ぶ中、本来なら「決勝進出戦」が「優勝決定戦」になって、藤波が「ドラちゃんスープレックス」で猪木から初フォールを奪い優勝と云う感動的な結末となったのでした。そりゃ、もう、それしか手はなかったよな。ミスター高橋の「嗚呼!オレはみっつ叩いてしまったっ!何て事をしてしまったんだっ!!」と云う「猿芝居」に、「ダメだ、こいつ、、、。」と思ったもんですよ。
ブロディはその後もボイコット事件を起こして、当時「ゴリゴリの新日派」だったあたくしは、結局「彼を生観戦出来なかった」なぁ。サップなんかどーでもええよ。あたくしのブロディを返して下さい。20年経っても悔しくてたまらんわ。ぷんすかぷんぷんっ!!
初出「COPY CONTROL」 (小島藺子)