名古屋はええなぁ。此処だけのはなし。イベントが終われば、もう東京に帰るので、あたくしも彼女同様「万博」は未体験です。でもね、あたくしたちはアノコに逢いに行ってるの。だから新幹線のホームで待ってるの。今回の遠征組は三人だけ、でも全員首都圏の強者で、所謂「那奈ちゃんねる三銃士」の面子ばかりなんだな。つまり全員か。
「2月はX号車だったよね」「去年もX号ですよ」「おいおい、そっちは自由席だぞ」「こないだはこのへんで雑誌読んでたよね」「じゃ、此処で待機ね」
「あ、きた」「アレ、あのピンク」「うわ、私服の方が断然かっこええじゃん」「どーする?」「まわりが騒ぐから遠くから見てようよ」「あ、バカ笑いしてる」「ちょっと、かわいすぎ」「だめだ、キンチョーしてきた」「帽子かぶってるから、誰も気付いてないね」「てか、御付きのふたりがオーラなさすぎで一般人に溶け込んでるから」「さりげなく囲んで完全ガードだな、流石、検温ちゃん」「あ、此れに乗るぞ」「新幹線きちゃいますよ」「よし、今回はボキが行く!」
「那奈ちゃん、おつかれさまです」「おつかれです」「え、あー、スゴイね、なんでいつもどれに乗るとかわかっちゃうの?」「那奈ちゃん、派手だから」「綺麗ですから目立つし」「いつもX号車に乗るし」「待ってたんだ。でもさ、みつかんなかったら、どーすんの?」(心の叫び「必ず見つけます」)「あ、アレ、あさって送るので」「アレ?ってミニ、コレ?色、なにかな。でも予約しちゃったよ」「そんなにいつも気をつかわないでください」「みんな、これからどーするの?」「次ので東京へ帰ります」「ほら、見て、自分で買っちゃったよ」「あはは、ホントに買ったんだ」「気をつけて帰ってね」「那奈ちゃんも、気をつけて」「またね」
新幹線に乗ると窓ごしに手を振ってくれる。アノコはスターなんだけど、同じ目線で素で笑いながら、ともだちみたいに話をしてくれるんだ。至近距離で目をみつめられて、あのね、失神してええかな?
と、またしても、そんな夢をみた。なぜか同じ夢を、三人でみていただけさ。U「A氏、釣りやんないと」A「釣りならM氏でしょ、いろんなトコでやってるから」M「まかしといて」悪いけど、あたくしたちサイキョー!なんだぞ。
「THANX 4 アンテツ&うっぴー☆」 初出「COPY CONTROL」 (小島藺子/姫川未亜)