プロレスが、いよいよ「どーしよーもねーざんす」状態に陥ってます。新日とノアが今月と7月に東京ドーム大会を開催するのだけど、特に新日なんか「おいおい、大丈夫か?」と心配してしまうよね。
メインがもしIWGP戦では無く「藤波(元新日社長)、三沢 (ノア社長)VS 蝶野(元新日現場最高責任者)、ライガー(現新日マッチメイカー)」になったら終わりかな。ドームはお祭りだからって云っても、IWGPを争う王者「小島(全日)」は史上初の4冠王者であり、挑戦者「天山」は昨年のG1覇者で前王者なんですからね。一応、今のトップ同士による対決なんです。其れを差し置いてスペシャル・タッグ・マッチがメインを張るって云うなら、其れは「序列」以外の何ものでも無いわけですよ。そんな「接待プロレス」なんか、誰が金払って観るんだってことだわな。
此処に来て「武藤(全日社長)」の参戦も決まり、蝶野は「橋本(元ゼロワン社長)」の来場も示唆しました。元闘魂三銃士が揃い踏みか?と煽るわけですな。武藤ちゃんなんか、はっきりと「新日は金がいいからね」って公言していますよ。夢も希望もありゃせんがな、其れでもオールスター戦が観れるならと、いたいけなファンは行くのかね?
でも、少し考えてみれば分るのだけど、こいつらみんな昔は「新日」に居たのよ。小島と天山は「テンコジ」でタッグ組んでたんだもんな。分散してまた集まっただけなんだからね。10年前なら後楽園ホールでも観れたんだわ、一枚のチケットでな。だから「売り」は「三沢」くらいなもんなんだけど、相手の蝶野とはもう「板を割った」よーな素敵な30分フルタイム引き分け試合をやってますからね。今更、ドラちゃんに期待したって仕方ないって云うか、相手は身内じゃん。二代目タイガー VS ライガーってのも、時すでに遅し。
ノアだって誉められたもんじゃないよ。「三沢 VS 川田」って旧全日の看板カードですから。「運命の対決」って云ってもね、全日ですからね、殺伐としたもんにはなりません。「小橋 VS ケンスキー」だって初対決だけど全然わくわくしねーもんなぁ。どちらも濃厚な純プロレスを堪能出来そーだけど、I 編集長の話じゃないが「殺し」が足りないんだな。期待出来るのが、じじいの「天龍」だけってのは、哀し過ぎる。
此処まで来たら期待出来るのは、もう幻の「猪木 VS 前田」しかないね。勿論、当人同士が試合なんかしないけど、猪木が自分の子飼(藤田、カシン、リョートなど)と新日の子飼(永田さん、中西、中邑など)を軍団にして、前田直系の連中(元リングス)や最近擦り寄っている奴ら(村上、柴田など)の軍団と、限りなく「ガチ」でやる。此れだよ、もう此れしかない。
初出「COPY CONTROL」 (小島藺子)