
下北沢で小島麻由美を観た。
60人ほどのキャパで、バックはギターの塚本さんとピアノのDr.KYONのみ。気心しれたヲタ向けのスペシャル・ライヴと云った感じだが、内容は「ALL TIME BEST」!タイトルにした曲を初めてライヴで披露するわ、「マイモンキーはブルー」「さよなら、カエル」なんて初期のレアな曲も久しぶりにやってくれたし、大好きな「わいわいわい」も飛び出してラストは「一緒に帰ろうよ」ですよ。「泣けた?」と子供みたいに屈託なく自慢するコジマユがみえた!
勿論、「結婚相談所」「恋の極楽特急」も復活、「セシルのブルース」「黒い革のブルース」「ハートに火をつけて」「蛇むすめ」「茶色の小瓶」あたりも、しっかり押さえて、リクエストで予定外の「ぱぶろっく」(なんとKYONさんは初見で見事に弾いた!)まで聴けたのだから、云うこと無し。此の半年で何度も観た、定番化されたセットに「おいおい」と贅沢なことを云ってたあたくしは、もう大満足。そうだよ、小島さん。あなたには素敵な曲が山程在るんだ、色んな曲をライヴでやらなきゃね。うんうん。
しかし、何故コジマユは昨年の初全国ツアーでこんな感じのセットにしなかったのだろう?全国ツアーには「初めて生コジマユ」を観るファンが詰めかけたわけで、当然、ベストな選曲を望んでいたと思います。でも、彼女は「普通にやりたい様にやった」わけだ。なのに、こんなにも狭い小屋で「ベスト選曲」をやらかすわけです。普通は逆でしょ。いや、やはり其処が「小島麻由美」なんだな。
でも、本日のハイライトは松田聖子ちゃんのカヴァー「SWEET MEMORIES」でしょう。小編成と狭い場所で、いつもよりも「はっきりと」小島麻由美のうたを堪能出来た夜だったけれど、此のひとは何を歌っても自分のうたにしてしまうんだって思い知らされました。普通は原曲と掛け離れたアレンジで別作品としてのカヴァーをやるってのが定番ですが、小島さんの場合は「歌唱」だけで自分のうたにしてしまえるのです。なんてひとなんだ。やっぱり小島麻由美はうたが上手い!いや、うたが凄い!!
あんた、もう、ありゃ、ジョン・レノンだよ。
初出「COPY CONTROL」 (小島藺子/姫川未亜)