アリシア・キーズのライヴを観た。
アンコールで歌ったのは当然、あのうただった。でも僕が思わず立ち上がったのはスティーヴィーのカヴァーだった。去年スティーヴィー本人のライヴでも、その曲で立ち上がってしまったことを僕は思い出したけど、隣に居た奴も覚えていた。僕は、はっきりと「こいつは分っているな」と思った。友達ってのは、こういう奴なんだな。君は僕の親友だよ。
アリシアはやりたい放題で、過剰な程に歌が上手かった。僕が好きになった音楽は、こいつがやってるモンなんだって、また思い知らされた。僕は洋楽が好きなんだなぁって、思った。優れて居るからって言ったら語弊があるだろう。だから、違うと言う。
アリシアがやっている音楽と、例えばutadaがやっている音楽は次元が違う。だからもう僕はアリシアとutadaを比較することが出来ない。やっぱりコレだったって思っただけだ。
「if i ain't got you」の素晴らしさを分るやつが今日隣に居たってだけで、僕は嬉しい。
ありがとう。
初出「COPY CONTROL」 (姫川未亜)