「ぼくが生まれて初めて買ったアルバムはビートルズの「オールディーズ」です。LPは当時でも2千円以上して、中学生にはかなり高価なモノでした。だから500円のシングル盤や700円のコンパクト盤を買ったりFMでエアチェックしたり友達に借りたりしていたんだけど、やはりLPが欲しくなりますよね。それで、ビートルズのアルバムならどれがいいかなって一生懸命考えて、本当は赤盤や青盤が欲しかったけど2枚組で凄く高かったので16曲入ってる「オールディーズ」にしたんです。
そう、ベスト盤です。「イエスタデイ」と「ミッシェル」が入って居たし、とにかく知ってるのが多くて良さそうなのばっか16曲ってのが良かった。そりゃそーだ、ベスト盤なんだもん。当時はビートルズのアルバム順とかさっぱり分らなくて、とにかく沢山聴きたかったんです。で、次に買ったのが「アビイ・ロード」で、此れも16曲入っていたのと「オールディーズ」とダブる曲がなかったからです。でも此の「アビイ・ロード」は買って失敗したなぁーと思いましたね。最初の方は良い曲だなぁと聴いてたけど、A面最後はなんかおっかない長い曲が入っていて突然終わってしまうし(心臓が止まるかと思うくらい吃驚しました)、B面はなにがなんだか分らないまま(メドレーってのが全く理解出来なかったんです)終わったかと思ったら、突然「じゃーーん!!」とか始まってすぐきれちゃうし、なんじゃこりゃ?って感じでした。其れで此れなら大丈夫と保証付きのシングル「レット・イット・ビー」のB面とかも意味が分らなくて、折角お金をためて買ったのにとてもくやしくなりました。
それでも、もっとビートルズが聴きたかったんです。でも、今では名曲だと思って居る中期以降の曲の多くは、最初は怖いって印象しかなかったんですよ。「トゥモロー・ネバー・ノーズ」も「アイ・アム・ザ・ウォルラス」も「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」も「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」も、もう二度と聴きたくないと思いました。なのに、なんでぼくはビートルズを今でも聴いているんだろうなぁ。」
(from 「OLDIES 」on 「COPY CONTROL」 2004-9-29)
いきなり某blogから完全引用したけど、この話には補足と続きが在るんだ。ま、此れはぼくのリアル厨房時代の記憶です。「オールディーズ」の次に買ったのは「サイモンとガーファンクル」(昔はこう呼んだんだよ、サイモン・アンド・ガーファンクルなんて知らん)の2枚組ベスト盤で、その次は「ミッシェル・ポルナレフ」のベスト盤だったんだよね。両方とも日本編集の御徳用盤で曲がいっぱい入ってたね。「アビイ・ロード」は4枚目で、まぁビートルズとしては2枚目だったから嘘を書いたわけではないんだけどさ。
其の中でビートルズは特に好きだったからオリジナルを買う様になるんだけど、基本的にはアルバムよりシングル盤を中心に買っていましたね。とにかくアルバムは高かった。だって今と変わらないどころか輸入盤CDなら今の方がずっと安い。中古やレンタルもなかったしさ。15の冬にジョンのベスト盤「シェイヴド・フィッシュ」が出たので、2500円持って買いに行ったんだけど結局シングル盤を5枚買ってしまったもんなぁ。確かジョンの「イマジン」「マインド・ゲームス」「真夜中を突っ走れ」「夢の夢」(此の4曲はベスト盤にも入っている)とジョージの「マイ・スイート・ロード」を買ったんだ。つまりジョージの曲も聴きたかったんだけど、どれも聴いたことなかったB面に魅力があったんだと思うんです。それにジョンの最初のベスト盤は11曲入りで、正直言って当時は「コールド・ターキー」とか過激な曲はさっぱり理解出来なかったからシングルで10曲の方がええぞ!と考えたんですな。
よーするに中学の頃って、シングル盤とベスト盤ばっか買っていたわけですよ。ビートルズのソロで最初に買ったアルバムはポールの「バンド・オン・ザ・ラン」の米盤だけど、当時はポールのベスト盤がなかったからなんだよね、其れで輸入盤屋なんかも田舎じゃない時代でデパートの祭事場かなんかで売ってたんだね。米盤にしたのは値段が少しだけ安くて(当時は米盤は日本盤より若干安く、英国盤は逆に高かったはず)しかも一曲多く入っているからなんですよ。さもしいなぁ。
せこい話が続きましたけど、ベスト盤は曲がいっぱい入っていて外れもないってんで中学生にとっちゃ有り難いモンだったんです。それに冒険するのはシングルのB面で沢山だって思いも強かったんですよ。だって「レリビー」のB面はアレだよ。「レディ・マドンナ」のB面はアレだよ。愕然としたよ、泣いたよ、ぼくの250円を返してくれってさぁ。ま、でもくやしいから何回も聴いてたら良くなっちゃってねって、なんかエロいですけど。とまぁ枕の昔話は此れくらいにして、ビートルズのベスト盤についてあの方に匿名で寸評して戴きましょう。♪へーびーむすめーー♪(レノマカ声で)
『はーい!「へび娘。の楽しいビートルズ講座」の時間のタイムがやって来た、みあ!みあ!みあ!』『ビートルズのベスト盤?んなもんは箱だよ、箱買えよ、さぁ買え今買えって云っても金もなけりゃ聴く時間もねーやってんだから、匠が無いわね。もう売り切れなのぉ?あーん、いやいや、あたしの匠さま初恋のひと。』『つーか、未亜たん、麺独裁んだけどなぁ、あたし』
失礼致しました。何か亡霊が出たみたいだけど気にせず逝ってみましょー!♪へーびーむすめーー♪(しつこくレノマカ声で)
『イX:だから、ええかげんに性言えず野郎。』
未亜:あ、だみだよ!姐御は死んだんだからさ。
『Xコ:あたしはポールかよ?それとも真剣ネタでJかGか?ねえどーなの、ねえどーなの、なの?』
<がががが、ッbんmんっh。えqwdv、ーーーーーーーーーーーー>
『1』2000
現在ビートルズの最新ベスト盤として流通している英米でチャート1位になった曲が27曲入りの御徳用CD。赤盤青盤の存在価値を無くしたと云う点だけでも特筆すべきですなぁ。4枚も聴いてらんねーよな、つーかアレを3枚組にしたパチモンCDの方が「へび娘。」的にはオススメよ、うっふん♪大体やねー「此れを聴けばビートルズのすべてが分る!!」わけねーだろ。「ビートルズってこんなモンだろ」って簡単に分った気になれる超名盤です。だから箱を買えってばさ。せめて『ホワイト・アルバム』くらいは聴いてもらわないとなぁ。シングルきってないから当然一曲も此れには入ってないからねぇ。
『レノン・レジェンド』1997
20曲入りのジョンのベスト盤。「此れを聴けばジョンのすべてが分る!!」わけねーだろ。「ジョンってこんなモンだろ」って簡単に分った気になれる超名盤です。廃盤だけど4枚組の『LENNON』は良いぞ。しかし、せめて『ジョンの魂』くらいはオリジナルで聴いてもらいたいもんだすなぁ。
『夢の翼』2001
CD2枚組で主にWINGS時代の曲を中心に40曲(日本盤41曲)入りのポールのベスト盤。「此れを聴けばポールのすべてが分る!!」わけではないけどな。なんせまだ現役だし。こんなにいっぱい聴いてらんねー!ってひとは「オール・ザ・ベスト」でも聴きましょうね。スティーヴィーやマイコーとの共演も入ってるしさ。(つまり此れにはあの大ヒット曲が入ってねーんだす、にゃんこ先生)
あとはジョージとリンゴか?ジョージは後期ダークホース時代は箱だな、アップル時代は全部だな、つまり全部だ罠。せこいベストなんかいらね、あ、シングルのみの曲の為に買う価値はあるぞ。ベスト盤だけ買うくらいなら聴くな。「ジョージなんてこんなモンだろ」って(以下略)リンゴはなぁ、うーむ。ベストって云っても2枚ともいまいちな選曲だし、大ヒット曲が多いアップル時代のなんかLPのまんまなんで10曲しか入ってないからね。現役だから最新盤やライヴ盤がええんでないかい?リンゴのライヴは楽しいぞ。以上。
(文責/へび娘。)
『んなとこでどーよ?未亜たん』
未亜:いえ、あのね、ぼくの前説が莫迦みたいなんですけどね、こんなケチョンケチョンじゃあね。つーか途中で飽きたんではないのですか?
『だからぁー、あたしに頼るなって云ったじゃん。ケラケラ』
未亜:そろそろ此処も閉店しますかね。
『いいねー、来月からは「月刊・へび娘。」にしよー!』
未亜:相変わらず無責任だなぁ。
『おまいはblogふたつもやってんだからさ、此処はくれよん。』
未亜:姐御に渡すくらいなら連載やめます。
『ま、せいぜい頑張れ。信じることさ必ず最後に愛は勝つ♪じゃあね。もう出ないからな。』
未亜:なんだかなあ。おやすみー。
<どーなる?月刊。次回は驚愕の新展開か?其れとも30回記念最終回なのか?刮目して舞っててねー♪ひらひら>
初出「hilite」 (小島藺子/姫川未亜)